出版社内容情報
夏休み、高校生の千春は、父親の実家でお盆をすごすことになった。
到着早々、伯父さんから、最近おばあちゃんのようすがおかしいと聞かされる。
そんな折、海外にいる従姉の出産に立ち会うため、叔母さんが数週間、家をあけることになった。伯父さんは、おばあちゃんの面倒をだれかに頼もうとするのだが、みんな、首を縦に振ろうとしない。
「千春ちゃんは?」
おばさんが問いかけた一言に父親が返事をした。
「ちょっと無理じゃないか?」
勝手に決めつけられ、むっとした千春は、おばさんにむかって答えた。
「いいよ、わたしは」
千春の成長を描く物語、高校生編。
【目次】
内容説明
父方の実家でお盆を過ごすことになった千春。離れにはおばあちゃんが一人で暮らしていて、千春とは、洋裁を通じて距離が縮まっている。そのおばあちゃんの様子が、どうもおかしい。高校2年生になった千春、思い出の夏。
著者等紹介
瀧羽麻子[タキワアサコ]
1981年兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年に『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞、2019年に『たまねぎとはちみつ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞
今日マチ子[キョウマチコ]
漫画家。4度文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選出。2014年に手塚治虫文化賞新生賞、2015年に日本漫画家協会賞大賞カーツーン部門を受賞。『みつあみの神様』は短編アニメ化され海外で23部門賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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雪丸 風人
15
気持ちがすうっと軽くなる物語でした!主人公は帰宅部の高校二年生。夏を持てあましていた彼女が、わけあって田舎の祖母と過ごすことになり、思わぬ体験を重ねるというストーリーです。悩みを解きほぐす年の功が凄い!主人公がどちらかというと控え目なせいか、前に出るタイプだったおばあちゃんの学生時代の話がとびきり愉快に感じられましたよ。キャラクターでは怒ってる時ほど物腰が丁寧になる母も面白かったですね。こうあるべきという考え方にとらわれた主人公は、どんな心持ちになっていくのか?要注目です!(対象年齢は12歳半以上かな?)2025/07/26
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