出版社内容情報
村の夏至祭の王にえらばれたマックスは,夢の中で出逢った少女を女王にえらんだ…。19世紀のイギリスを舞台に語られる愛の物語。 小学校高学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
topo
4
なんて切ない物語なんだろう。英国の階級社会に生きる少女が主人公。手の届かない愛する人が見た夢をたどり、幻の少女を探す。ラストの夏至祭の華やかな情景と少女の心境の対比が哀しくも美しい。19世紀の英国の小さな村を舞台にした、一途な恋を描いた物語。2021/02/25
杏子
1
19世紀イギリスの小さな村に住む少女ケィティーの憧れと悲しみ。階級社会のイギリスでは、決して飛び越えられない決まりがある。教育も満足に受けられないで、村でお手伝いの仕事をしている少女と、二階の部屋で世話されている少年マックスとの間には、見えない溝のようなものがあっただろう。にもかかわらず、ケィティーはマックスのため最後までやりとげる。純な少女の心のありようを知ることができる。夏至祭というのもケィティーや村の人々にとっては必要なお祭り。意味あるものだった。 挿し絵のタッチに昔懐かしい香りを感じた。 2009/04/02