出版社内容情報
1940年代初めのアメリカの小さな島を舞台に、美しく才能豊かな妹への嫉妬に苦しむ双子の姉の青春を深く掘り下げた問題作。 小学校高学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
光
5
1940年代初め静かな島が舞台。双子の妹キャロラインへの嫉妬と劣等感、憎しみにさいなまれる姉ルイーズ。この作品の作者キャサリン・パターソン2度目のニューべりー賞受賞作品。2016/01/07
林芳
3
双子として生まれたルイーズの一代記。妹に全て持っていかれてしまう姉ルイーズに、孤独な島での海との生活が覆いかぶさり、息が詰まりそうになる。それを淡々と描いていくが、ルイーズの心理描写が際立っている。とても子どもの作品ではない。人生を過ごしてきた人間だからこそわかる描写がそこかしこにある。2023/12/07
kolion
2
家族が常に目をかける妹キャサリンの存在に苦しんできたルイーズ。彼女は自分が損ばかりしてきたと思っていた。だけど、チャンスを物にし自分の人生を駆け上がったキャサリンにはやりたいことがはっきりとわかっていた。チャンスを掴んだ妹を妬むのではなくルイーズにもルイーズの人生があることをきづかせてくれる。2021/10/17
joyjoy
0
ヤコブとエサウの話のように、ルイーズは双子の妹キャサリンばかりが愛されているように感じて苦しむ。家族にしばられていると思っていたけれど、実は家族にしがみついていたのかも…とか、視点を変える大切さを思う。パターソンのニューベリー賞受賞2作目。2017/11/04