出版社内容情報
ハイジが山に戻り、おじいさんやペーターの心にも変化が訪れます。心が洗われる名作の力を今こそ! 世界中で読みつがれてきた名作を新訳で。
内容説明
フランクフルトからアルムの山にもどったハイジ。フランクフルトで学び、信仰を得たハイジのすがたは、ゆたかな自然のなかでいきいきとかがやき、まわりの人々を変えていきます―。小学上級以上向。
著者等紹介
若松宣子[ワカマツノリコ]
翻訳家。中央大学文学部博士課程修了。中央大学、白百合女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
45
完訳版と言うことで。子供の頃に読んだものより、ずいぶんと宗教色が濃いお話だったんですね。でもそれが困難に立ち向かうための強さを生んだことがわかる素敵なお話でした。クララがアルムのお花畑で『一度でいいから自分のことは自分で決めたいという気持ち』を抱く場面、感動的でした。それから“デルフリ村”と言う村名、凄く印象的だったんですが、“デルフリ”は「小さな村」と言う普通名詞だそうです。だからこの版では唯“村”と表現されています。ちょっとびっくりでした(。>д<)。いつか孫と一緒に読みたい一冊です。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
41
完訳版と言うことで。子供の頃に読んだものより、ずいぶんと宗教色が濃いお話だったんですね。でもそれが困難に立ち向かうための強さを生んだことがわかる素敵なお話でした。クララがアルムのお花畑で『一度でいいから自分のことは自分で決めたいという気持ち』を抱く場面、感動的でした。それから“デルフリ村”と言う村名、凄く印象的だったんですが、“デルフリ”は「小さな村」と言う普通名詞だそうです。だからこの版では唯“村”と表現されています。ちょっとびっくりでした(。>д<)。いつか孫と一緒に読みたい一冊です。2022/04/22
T. みぃた
16
風景の描写も食べ物の描写もすばらしい。これなら、ハイジももとの元気を取り戻せるし、クララも自分の足で立ってみようと思えるもの!お医者さまも、けっこう重要な役どころでしたね。ハイジを取り巻く人々がより良い方向へ向かっていく様子が丁寧に描かれてます。2017/03/17
くみ
11
2部の副題が「ハイジは学んだことを活かす」ハイジはアルプスに帰ってくるが以前とはいい意味で変化していた。整理整頓する、掃除をする、「したいこと」をする前に「やるべきこと」をやる。天真爛漫の素質はそのまま内面の成長が描かれる。クララのおばあさまが「神様はちょうど良いタイミングで願いを叶えて下さる」と言っていた通りフランクフルトの生活もハイジには必要だった。これはアニメでは気づかなかった大きな点。クララが立ったこと以上に感慨深かった。そして仕方ないことだがハイジはペーターとは結婚しないな、、と思う。2021/08/28
しょうゆ
5
ハイジが周りの人たちに良い影響を与えていく様子が記されている。ペーターは字を覚えたし、クラッセン先生は心の元気を取り戻したし、何よりクララには「自分で何かをしてみたい」という気持ちが芽生えた。クララにとって、歩けたことももちろん大きいんだろうけど、それよりも「誰かのためになりたい」という気持ちが生まれたことの方が意味がある気がする。教育的だけど押しつけがましさが無く、本当にいい作品だった。2019/08/13