出版社内容情報
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズに登場した「怪童」が経営する遊園地「天獄園」を舞台にしたスピンオフ作品。怪童がくばる遊園地へのお試しチケットに招かれた6人の恐怖体験を描く! 観覧車、ジェットコースター、メリーゴーランド、天獄園のアトラクションは、一見どこの遊園地でもみかけるオーソドックスなものばかり。だが、銭天堂の紅子も「足をふみ入れないのがいちばん」と言っているとおり、そのアトラクションには、おそろしい結末がまっている。天獄園には、銭天堂シリーズで紅子の敵役となった「よどみ」も登場。怪童からスウィーツショップをまかされたよどみは、たたりめ堂時代のノウハウを生かし、悪意に満ちたお菓子をつくり販売する。
銭天堂シリーズよりも、ダーク色が強くなり、読者対象も高めに設定しているので、銭天堂を卒業した読者も楽しめる。
内容説明
紅子は警告します…。怪童さんからの招待は、受けぬほうがようござんす。あの遊園地に、行ってはならない。小学校中学年から。
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
神奈川県生まれ。『水妖の森』(岩崎書店)でジュニア冒険小説大賞、『孤霊の檻』(小峰書店)で、うつのみやこども賞受賞
jyajya[JYAJYA]
福岡県生まれ。2011年にフリーデザイナーとして独立。イラスト制作などを中心に活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
銭天堂のスピンオフ作品です。天獄園という怪しげな遊園地のオーナーの怪童がからむ話です。無料の遊園地の切符をもらう人は何かを抱えている人々でそれをうまく操って遊園地からでら荒れないようにするのですが助けられる人もいます。銭天堂に出てきた「よどみ」あるいは銭天堂もちょこっと顔を出してくれます。2023/09/07
ゆみねこ
73
銭天堂番外編。心に闇を持つ人の前に現れる(怪童)。1枚のチケットを手渡されシルクハットを覗くとたちまち不思議な遊園地・天獄園へ。行ったきり戻れなくなったり、ちょっと怖いけれど、銭天堂の世界観が好きならば楽しめるかな。よどみさんも登場する。2023/04/09
Nyah
62
ブラックだ。/細くて黒づくめの衣装の怪童がオーナーの遊園地「天獄園」。怪童が配る遊園地へのお試しチケットに招かれた子供たち、OLもサラリーマンも。アトラクションも食べ物も天獄園にあるものを利用すると絶望にまっしぐら。胡散臭いおじさん怪童に拐かされる前に、断って欲しいなあ。よどみちゃんのキャンディショップ‥全力で逃げるべし。2023/04/11
かな
55
銭天堂の番外編。ブラックな廣島玲子さんの作品。児童書なのですが大丈夫?と思わせられる内容でした。「鬼遊び」シリーズにちかいかな。天獄園に魅せられた人の物語ですが、中に救いのある物語もあるのですが、そのまま闇に呑み込まれて帰ってこれない子や大人達も。番外編たる所以はよどみさんが天獄園に再就職?してることと紅子さんと墨丸との会話が若干有るところ。あとは今後、本編で出てくるであろう怪童と天獄園の紹介的なところ。2022/12/26
花ママ
51
小学生は勿論のこと、中学生の中にも根強いファンがいる「銭天堂」シリーズに登場した、紅子とは対局の存在〈怪童〉が経営する遊園地に招待された6人が体験した怖い話6話を中心に構成された物語です。怖いものが好きな子どもたちには、好まれる1冊だと思います。勧善懲悪が明確なので、今どきの子どもたちの心にも響くと思います。#NetGalley JP2022/12/04