出版社内容情報
美しいものへのあこがれから友達の絵具を盗んでしまった子どもの揺れ動く心の軌跡を描いた表題作ほか, 「火事とポチ」など7編。 小学校中学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アト
8
何気なく手に取った本たが、読んでよかった。表題作と「おぼれかけた兄妹」が特にいい。なぜこんなに子どもの心の揺れ動きを鮮やかに描けるのだろうと思ったら、実体験をもとにして書かれているらしい。それにしたって。子どもの目で観察した周囲の大人たちの頼もしい、あるいは役に立たない挙動。きょうだいの様子がリアルだ。登場人物それぞれの性格に沿った表情、手の動きや口の形までが自然に浮かんでくる。書かれていなくてもその人柄や普段の立場・関係性までみえるようだった。家の造りや服装などでこの時代の空気感も伝わってくる。2017/05/19
ともも
3
子供と一緒に読了。 人の世の不条理や葛藤を易しい(優しい)言葉で諭してくれる。心がチクリと痛む瞬間は誰にでもあることで、子供も大人も皆そんな葛藤を抱えながら生きているよ、と教えてくれる。2021/11/22
かっこう
2
いずれの短編も内面描写が緻密。特に、級友の絵の具を盗んでしまった後悔が痛いほど伝わってくる表題作がよかった。2026/10/21
コルカロリ
2
西洋の絵の具の色が綺麗で盗む心象、海で溺れて妹をおいて自分だけ助かろうとした心象、碁石を飲んでしまった弟への心象、火事の心象。大人ほど物事を知らず、すこしばかり自分中心の視野であるそんな幼い少年だから故に語られる心理。先生になだめられ、祖母や若者に冷たくされ、その時、すぐに間違いに気がつけなくても、思い返すことで大人になってくんだろう。2017/12/15
ルルマリ
1
らじる文庫の読み聞かせ。なんて良い先生なのだろう。子どもがここまで自分の心理を分析するとは思えないけど、良いお話だった。2025/06/12




