内容説明
恋をめぐってのファンタジー5編。
著者等紹介
安房直子[アワナオコ]
1943年、東京に生まれる。日本女子大学国文科卒業。在学中より山室静氏に師事、「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。「さんしょっ子」第三回日本児童文学者協会新人賞、『北風のわすれたハンカチ』第十九回サンケイ児童出版文化賞推薦、『風と木の歌』第二十二回小学館文学賞、『遠い野ばらの村』第二十回野間児童文芸賞、『山の童話 風のローラースケート』第三回新美南吉児童文学賞、『花豆の煮えるまで―小夜の物語』赤い鳥文学賞特別賞等受賞作多数。1993年永眠
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
226
この巻は『恋人たちの冒険』と題して5つの物語を収める。巻頭の「天の鹿」は三姉妹の物語。昔語りの例に漏れず、主人公は三女。ユングのいう「3の命数」は、ここでも健在である。鹿たちの市の灯がなんとも美しく哀切な幻想世界に誘う。悲劇ではないのに、エンディングはそこはかとない悲しみの色調を帯びる。「熊の火」は、いわば悲恋の物語である。そして、また断絶の物語でもある。「あるジャム屋の話」は、異類婚姻譚の話型をとるのだが、ただ通例とは異なり、心に火が灯るように暖かな結末を迎える。「鳥にさらわれた娘」もまた異類婚姻譚⇒2026/06/19
ぶんこ
43
人と動物との愛情物語が短編となって綴られていました。安房さんの手になると違和感が消えてロマンチックとなる不思議。森と動物がお好きだからなのでしょうか。特にジャム屋さんの話が好きです。ラベルを見ていると森の中にいるような気持ちになるなんて素敵。最後のホテルを切り盛りするキツネさんと北村さんの一途な愛を応援する作家の(わたし)に安房さんを重ねて微笑ましくなりました。最後に軽井沢がお好きと書かれていて、これらの物語が生み出された地なのでしょうか。2019/04/22
うめ
18
小鳥のために、バラの花びらでベッドを作る。想像して転げました。敷き詰められた花びらの上に、ちまり、と乗った小鳥。萌え転げ。美しい鹿が印象的。美味しいジャムと、バウムクーヘンが食べたくなりました。相変わらず、巻末のエッセイも素敵。2015/04/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
6年生ブックトーク授業【冬休みにおすすめの本】 国語で『きつねの窓』 https://bookmeter.com/books/523006 を学習しているので、絵本だけでなく読み応えのある本を紹介。2021/12/20
りるふぃー
11
内気な女性が、原稿用紙の中で思いっきり心の中を解放して、才能を開花させている…それが安房さんの作品のように思います。巻末のエッセイがまた、一つの童話のようです。安房さんが亡くなられていることが信じられない位に、生き生きと身近に感じられてきました。 安房さん節のようなフレーズや、法則があるのですが、それを見つけると心地よいという、すっかり安房さんの文章の魔法に魅了されている自分です。 2018/04/13
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