出版社内容情報
14才までに死ぬといわれた少年が、自分の運命をみずから変えるまでの痛快冒険小説。
内容説明
聖コンスタンスの予言で14歳までに死ぬといわれたペッパー少年は、14歳の誕生日に家出を決意。死の天使に追われながら、デパートの店員、新聞記者見習い、などさまざまな職業を転々とし、はては外人部隊にあわや入隊!?ペッパーを追っていたのは、死の天使だったのでしょうか?イギリス児童文学の旗手ジェラルディン・マコックランが贈る痛快冒険小説です。小学校高学年から。
著者等紹介
マコックラン,ジェラルディン[マコックラン,ジェラルディン][McCaughrean,Geraldine]
1951年、イギリスに生まれる。本名ジェラルディン・ジョーンズ。出版社につとめたのち、作家となる。『不思議を売る男』でカーネギー賞とガーディアン賞を同時受賞
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳家・法政大学教授
佐竹美保[サタケミホ]
1957年、富山県に生まれる。「奇想天外」の仕事を皮切りに、SF、ファンタジーの分野で多数の作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
13
図書館本。神様の思し召しで14歳までに死んでしまう!と言われた少年ペッパー・ルー。それはこのくらいいろいろ好き勝手してみなければ。悪魔や死神じゃなくて、神様の思し召し!それで家族みんなが納得しているのが納得できない(怒髪)そんな家族は捨てちまいな、ペッパー!そしたら新しい未来が!2017/09/12
ぱせり
8
少し古めの冒険と、くるくる変わる状況と、現代的なスピード感が、ミックスして、飽きさせない、はすです。(でも、わたしはくたびれた^^)案外、人は自分が見たいようにものを見てしまうということ、または、だれかに「このように見てほしい」と望まれるままの見方をしてしまうこと、少々苦く噛みしめます。 2012/06/28
天翠
7
どんなときも誠実で、正直者。嘘もつくけど、決して自分のためじゃなく、誰かを幸せにしたいからで、こんなに心の美しいペッパーが死ななきゃいけないなんて!必死で恐怖から逃げるペッパー、「ウサギは目の前で銃を撃たれたら逃げますよね?どうしても逃げちゃうんだ」という天使への訴えが可愛らしい。状況的にはどんどん悲惨になっていくんだけれども、へこたれない強さといい、ほんとにいい子だなあ。「やあおまえ、帰ってきたよ」のシーンが秀逸。お気に入りのデュシェスも再登場したし、満足のエンディングでした。2012/04/27
とり
4
面白そうと手に取ってみたら、「不思議を売る男」の作者さんじゃないか!こちらは一冊丸々で"14歳で死ぬ"と言われたペッパー・ルーが、死から逃げ出す大冒険。突拍子もない展開にいやいや無理でしょと思いながらも、どんな場所でも真っ正直にまっすぐに、自分の良心に従って行動するペッパーを、ぐっと応援してしまう。前に登場した人物が後々登場するので、うっかり忘れて戻ることもしばしば(逃げ回るので登場人物が多いのです)ですが、最後はぐるりと回ってハッピーエンドでよかったです。どうなるのかと思ったけど、三人が幸せでよかった!2015/08/15
naonchi
4
金原瑞人さん訳のマコックランの新作。ストレートな冒険譚。無茶苦茶に思えるプロットなのにも関わらず不思議とドキドキ・・・。悪い大人はトコトン悪く、邪気のない心はどこまでも純真。途方もなさのバランスがうまいんだなぁ。どんな仕事も自分の工夫しだいで楽しくなるし、ちゃんと気持ちが届いているんだよ、という上からでない道徳心みたいなものを感じる。2012/04/11
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- 和書
- 真実はワインの香りの中に