出版社内容情報
瀧羽麻子、金子ユズズ、染谷果子、吹原美和子、太田忠司、五人の作家による「五分間」にまつわる物語集。日本児童文学者協会との共同企画。
内容説明
八時七分に電車は駅に着き、一分後、ゆるゆると動きだす。彼は乗ってきたドアの横に立ち、文庫本をひらく。ささやかでもいいから、彼のことが知りたい。夏休みになれば、ひと月以上も会えない。わたしと早紀は、ふたりで作戦を立てた。そして、八時十三分…(「ひまわり」)。「五分間」をめぐる五つの物語。小学校高学年から。
著者等紹介
小林系[コバヤシケイ]
絵描き。作品集『notebook』で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
49
ちょっぴり集中力がないこの頃!字が大きいこんな本なら、読めるかな?って思いながら、表紙を開いてみました。5人の作家が描く5分間がテーマの物語。カワイイお話から、「こんな5分がホントにあったら、困るー!」ってドキドキするお話まで、結構な読みごたえでした!くたびれたけど、ちょっと本・・・読みたいかも!って思われる方に、ぴったりです。本の中でスゴイ5分間を過ごして、ちょっぴりリフレッシュしてください。2015/04/15
まりこ
16
図書館より★五人の作家による「五分間」にまつわる物語集。日本児童文学者協会との共同企画。瀧羽麻子さんの『ひまわり』良かったな。好きな人を目で追う光景を、ひまわりに例える。植物は光がさして来る方向に茎をのばす。向日性と言う。生物の授業で習った記憶ある?私は建築の授業で習ったかも。2015/03/04
橙夜(とうや)
15
図書館で見つけてそのまま読了。5分間を巡る5つのストーリー。「ひまわり」と「四時間目」が好きです♪2016/11/09
アルカリオン
13
このシリーズは総じてなかなかよい▼瀧羽麻子「ひまわり」甘酸っぱい青春。肉付けがうまい。▼金子ユズズ「六時半の武蔵」自然な伏線にニヤリ。▼染谷果子「トキワムシ」星新一テイスト。▼吹原美和子「四時間目」どうということのないアイデアだと思えるのに、しっかりとした短編に仕上がっている。▼太田忠司「亀丸の五分間」小学生同士で議論させる材料として良さそう。(そうすると、やや押しつけがましい「道徳」になってしまうかもしれないが。)表紙絵は亀丸。2022/03/15
nyanco
8
瀧羽麻子さんの作品を検索していて本書がヒット。調べてみたら、日本児童文学者協会と偕成社が企画したシリーズで公募と依頼作品を含め、「五分間」「一時間」「一日」「三日間」「一週間」と5冊をYA世代に向けて出版されていたようです。瀧羽さんは依頼作品だと思うのですが、中学生の女の子の心情がとても丁寧に綴られ、女子ならきっと共感する点があると思います。夏休みの前日、通学電車の中、気になっていた彼に告白する前のドキドキ、そして彼の目線の先にあるものを知った時の哀しみ。続→2015/04/04