内容説明
はる―めばえ、はるかぜ、そつぎょう、であい。さわやかに春をえがいた短編と詩十五編を収録。小学校中学年から。
著者等紹介
野上暁[ノガミアキラ]
1943年長野県生まれ。評論家、作家。子ども雑誌、児童図書、一般図書の編集に長年かかわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
55
児童書のくくりなのだけれど、いい年をした私が読んでも心がズキュンとなる。春だから浮かれるような柔らかな話が多いのかと思いきや、あっさり嬉しい期待の裏切り方。春は出会いと別れ、終わりと始まりと全てが凝縮された季節のような気がする。その春を作者それぞれの言葉で色づけ形づけている。谷川俊太郎さんの春に…は、私のうまく説明できない想いが表現されていた。思わず、そうなのよ!と嬉しくなった。この気持ちはなんだろうってね。いつか孫に読んで聞かせたい。子供の時にこの詩を知ったらどんな感想が飛び出すかな。2017/04/08
ちえ
34
秋、冬、春と読んできて(やっぱりこのシリーズは良いわー)としみじみ😌不思議だったりぞくぞくしたり、胸がつまったり…今の芽吹きの時期、なぜか心に起こってくるざわめきと同調するような15のものがたり。桜満開の今、斉藤洋「春にとどく絵葉書」はピッタリ、岡田喜久子「二十五年目のお客」は最後にあれ?っと、狐につままれたような。川上弘美「春の絵」も胸がキュンとするなぁ。自宅にあるのが谷川俊太郎「春に」ねじめ正一「もんくたらたら」丘修三「ぼくのお姉さん」10年ぶりくらいの再読になった。読み返そうかな。2020/05/07
野のこ
14
図書館の飾り棚にあり春を読みたい気分で借りました。谷川俊太郎さんの詩は春の喜びをかみしめました。印象的な作品は、「二十五年目の客」丘の上のさくらの木レストラン、正真正銘、本物のお料理に、狐につままれたような不思議な感覚に。最後はシェフがくるっと回ってまさか!?「トチノキ山のロウソク」これまた不思議なお話、サクラさんの優しさにトチノキの精が舞い降りて白い花の描写にうっとり。どんな香りかしら。「春の絵」私の好きな川上弘美さんの作品。背伸びしたオレの恋。バリエーション豊かなお話で楽しかったです。2017/02/26
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
『 春に / 谷川俊太郎 大坊峠の赤ん坊 / 柏葉幸子 花かんざし / 立原えりか ふたりのバッハ / 森忠明 待ち合わせ / 末吉暁子 わらび / 山中利子 二十年目のお客 / 岡田貴久子 ジャンケンゆうれい / 三田村信行 春にとどく絵葉書 / 斉藤洋 ぼくのお姉さん / 丘修三 もんくたらたら / ねじめ正一 兄やん / 笹山久三 レンゲ畑の羽音 / 今森光彦 トチノキ山のロウソク / 茂市久美子 春の絵 / 川上弘美 』2021/04/08
ぷりけ
8
柏葉幸子さん目当てで図書館にて。笹山久三さんの「兄やん」、丘修三さんの「ぼくのお姉さん」がすごくよかった。こういった道徳的な内容をもっと子供たちが読んだらいいのに、と思う作品だった。2015/09/13