内容説明
この本では、北は北海道から南は沖縄県まで、日本にすむワシ・タカとフクロウの巣を、岩場、樹上、樹洞(木にあいた穴)、地上の湿原の4つの場所にわけて紹介します。それぞれをじっくりとみていくと、かれらが自分の体や行動にあった環境をえらんで巣をつくっていることがわかってきます。なぜその場所をえらび、そして、どのようにつかっているのか、ワシ・タカとフクロウのくらしをとおして、みていきます。小学中級から。
目次
1 岩場の巣
2 樹上の巣
3 地上の巣
4 樹洞の巣
著者等紹介
宮崎学[ミヤザキマナブ]
1949年、長野県に生まれる。精密機械会社勤務を経て、1972年、独学でプロ写真家として独立。『けもの道』『鷲と鷹』で動物写真の世界で新風を巻き起こす。現在、「自然と人間」をテーマに社会的視点に立った「自然界の報道写真家」として日本全国を舞台に活躍中。1978年『ふくろう』で第1回絵本にっぽん大賞。1982年『鷲と鷹』で日本写真協会新人賞。1990年『フクロウ』で第9回土門拳賞。1995年『死』で日本写真協会年度賞、『アニマル黙示録』で講談社出版文化賞。2002年「アニマルアイズ(全5巻)」シリーズで学校図書館出版賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
6
日本にいる16種類のワシ・タカの全てを写真に収めることができた宮崎学さんの飽くなき探究心に脱帽です。断崖絶壁に巣を作る猛禽類には、ちゃんと理由があることが興味深いし、その巣の材料にも理由がある。獰猛なイメージを勝手に持ってしまいがちですが、細やかな子育てのようすに感心します。2021/07/26
gachin
1
巣は異種間で年を跨いで使い回すことが多々ある。ハチクマだけは雛が巣の中に向けて脱糞する。空になった蜂の巣も何故か巣の真下に捨てる。チュウヒは唯一なぜか地上に営巣するためか、産卵数が多い。猛禽は親個体こそ強いが、繁殖がデリケートで生活環は弱い。/ フクロウが営巣する前からウロの中にカメラを仕掛けておいて撮影する。凄まじいテクニック。2025/01/01