内容説明
ずっと家のなかでくらしてきた人形たちが、ある日とつぜん、公園におきざりにされてしまいました。でも、気位のたかい伯爵夫人は、じぶんがすてられたなんてぜったいにみとめません。どうしてもお屋敷に帰るといいはって、みんなをこまらせてしまいます。さて伯爵夫人、ぶじにお屋敷へ帰ることができるでしょうか、それとも…?小学校中学年から。
著者等紹介
ガードナー,サリー[ガードナー,サリー][Gardner,Sally]
ロンドンに生まれ育つ。難読症のため14歳まで読み書きができなかったが、やがて美術の才能に気づき、アートカレッジで本格的に絵を学ぶ。その後15年にわたって劇場に勤務し、舞台美術や舞台衣装のデザイナーとして活躍。出産を機に児童書の創作を始め、多くの絵本や童話を発表。2005年には初の長編小説“I,Coriander”がネスレ児童図書賞金賞を受賞
村上利佳[ムラカミリカ]
南山大学外国語学部英米科卒業。商事会社に勤務後、結婚を経て翻訳の勉強を始める。児童書の翻訳家をめざすオンラインクラブ“やまねこ翻訳クラブ”に参加し、現在はスタッフとして活動中。名古屋市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mntmt
10
サリー ガードナー作絵。2020/05/16
光
5
公園に捨てられた5人の人形たち。捨てられた事を認めない人形の伯爵婦人は、気位が高く怒ってばかり。傷付けるような事を平気で言って自分勝手。こんな伯爵婦人に対して怒りが込み上げてきたのですが、中盤からラストにかけては、祈るような気持ちになりました。 小学生のお子さんにとっては、心に残る作品になるのでは。2015/03/16
ナウシカ
2
小学校低•中学年向けの読み応えのある本が少ない中、サリー•ガードナーの作品は貴重な存在だ。お高くとまった陶器の人形伯爵夫人が、大変な目に合って、改心するまでが、中国人形のチンタンや、紳士の人形ブーラー、船乗りの人形キルト、男の子の人形スティッチ、それからネズミとネズミのおくさん(この二匹は人形ではない)を交えた人間模様ならぬ人形模様を通して描かれたいる。ユーモアたっぷりで、メッセージ色もある良い作品。作者自身が描いたイラストも上手で味がある。2015/11/24
サワコ
1
自分らしさや個性を大切に。思いやりを持って周りに接すること。困難なことには協力して立ち向かおう。メッセージを受け取れる感性は読書で学べると思う。突然公園に置き去りにされた5人の人形たち。様々な災難が降りかかります。その中の1人、高慢な伯爵夫人がどう変わって行くのか、、、挿絵が美しく、想像力豊かに、読み応えのある児童文学です。2017/04/27
ひよこまめ
1
公園を舞台に繰り広げられる、人形達と周りの生き物の物語。人形の目線で語られる世界は、いつも見ている人間の世界とは違って見えることに気付かされます。登場人物達も個性豊か。みんな違う、個性がある、それを互いに補えるって素晴らしいことだと思った。素敵なイラストと、ドールハウスや植物の写真の組み合わせが、物語を引き立てています。2013/10/14
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