- ホーム
- > 和書
- > 児童
- > 読み物
- > 民話・神話・古典読み物
出版社内容情報
過酷な生活に負けず、明日を信じ生きぬいてきたお婆さんの一代記。 小学校高学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
paf ❤︎
33
大正・昭和にかけ、11人中8人の子と夫を亡くしたばばの語り。ばばの名前すら付けられていない。全編が津軽の方言。子どもが簡単に死に、母親はその悲しさを噛み締めることもできず日々の暮らしに追われる。創作だが、ここではこれに近い·····いやこれ以上に過酷な暮らしだったのだろう。シベリア抑留やアウシュビッツ関連本を読むと人間同士なのにと怒りが湧くが、この暮らしは、死を踏み跨いで進むしかない貧しさ。命の重さは皆同じ、ではない。読み友さんに感謝します。読んだのは表紙がこれと同じ偕成社の文庫版なので、こちらで登録。2020/05/16
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
青森津軽、貧困で子どもたちが死んでいく…こんな状況が当たり前だった時代があった。これが児童書なのが驚いた。ばばが語る大正から昭和の悪しき時代。 『司書と先生がつくる学校図書館』より5年生向け。2021/03/29
かあず
0
恐らく1977年頃。学校の図書館か学級文庫にあったか、或いは母が薦めたかいずれか。とにかく戦前の北東北の農家の辛く重苦しい人生が今も記憶に深い。十三湖という名称を偶然見かけてそういえば読んだなと思い出し、検索したところ本書がちゃんと見つかり感慨深い。この先の日本にこのようなことのないよう願う。