出版社内容情報
思わず目を背けたくなる幽霊画を中心に起こる猟奇殺人。不祥事で警察を追われた探偵と自身の性に苦悩する女刑事が犯人に迫る。
内容説明
目を背けたくなるほど悍ましい幽霊画。その「作者を探してほしい」という依頼をうけた探偵の槇野康平は島根県へ向かう。作者・秋田と会えたが、なぜか怒りを買い追い返されてしまう。それから一年後、秋田は神奈川県で自殺。疑問を持った槇野は調査に乗り出すが、連続猟奇殺人事件に巻き込まれ…恐怖の本格ミステリー!(『可視える』を改題・改稿)
著者等紹介
吉田恭教[ヨシダヤスノリ]
佐賀県生まれ。漁師のかたわら執筆活動を行う。2011年『変若水』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作に選ばれデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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chiru
103
一枚の幽霊画が、大勢の運命を狂わせる怖いお話。スタートから女性ばかりを狙う、トラウマレベルのスプラッターフルコース! 目を覆う残虐さと、証拠品だらけの奇妙な連続猟奇殺人事件を、元刑事の探偵と女刑事が追う。犯人候補が次々と消えていくなか、見え隠れする狂気は“だれ”のものなのか。この事件が与える恐怖は、落とし穴に堕ちるのに値するほどの罪は、だれも持っていないこと。犯人の動機と本性が、ラストで一気に明かされるのが気持ちいい。刑務所に現れる幽霊のエピソードが超怖かった👻!! ★3.52019/11/10
ちーたん
66
★★★★☆初読み作家さん!1枚の幽霊画。その絵を見る者は悪夢に唸される程おぞましい。画商からの依頼で作者を探す事になった元刑事の訳あり探偵・槙野康平。同時期女性を狙った猟奇的殺人事件が相次いでいた。捜査にあたる女刑事・東條有紀。交互に2人の視点で物語は進み、やがて点と点は線へと繋がっていく!単行本『可視(み)える』の改題作。なかなかの恐怖際立つサイコサスペンス!展開も二転三転と目まぐるしく飽きなかったです!とにかく残虐で犯人が恐ろしくて怖い😱怖い警察シリーズ好きな方はこちらも楽しめるかも!2019/08/15
ナミのママ
56
『可視える』改題・改稿。吉田恭教さん初読み。読友さんの感想から気になっていたものの文庫されたものがなく読んでいませんでした。幽霊画の作者探しを依頼された元刑事の探偵。残虐な連続猟奇殺人事件を追う刑事。両方が重なっていくのですがオカルト的要素が深みを加え、おぞましい内容でした。シリーズものなのでしょうか?登場人物のキャラが個性的で続編があるなら読んでみたいです。2018/10/13
じゅんぢ
47
幽霊画と連続猟奇殺人がどうつながっていくか、気になって一気に読めた。続編があるので読みたいけど、まだ文庫化になっていないのが残念。2019/11/10
cao-rin
33
読友さんの間で好評だった「可視る」を改題、文庫化。やっと読めた!文庫化を待った甲斐があった。探偵の槙野と刑事の東條がどこで繋がるのか、ワクワクしながら読んだ。1枚の幽霊画からこんなに上質なミステリーに仕上がるなんて、お見事。ただ登場人物が多いのと、槙野と東條が捜査していく中で、どっちが何を知ってて何が分からないのか、こんがらがってしまい、何度かページを戻って読み直した(^_^; 単に私の理解力不足だけど…。他の作品も早く文庫化お願いします。2018/11/10
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