出版社内容情報
新しい家にひっこして、るすばんをしていたのんちゃんは、クローゼットの中にトイピアノをみつけました。今はもういないおとうさんが、5歳の誕生日に買ってくれたものです。のんちゃんは、鳴らない鍵盤が1つあることを思いだしましたが、ひさしぶりに、おとうさんにならった「カノン」という曲をひいてみました。すると、となりの森から、ピアノの音が聞こえてきます。のんちゃんのひく「カノン」とおなじメロディです。
音楽がもたらす喜びを描いた、あたたかなファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃちゃ
93
透明感あふれる淡い色調の絵、優しくそっと心を揺らす言葉。素敵だなぁ。今作もいせさんの絵本の世界観に魅了された。特に印象的だったのは、深い藍色を含ませたような黒光りするグランドピアノと、真っ赤で愛らしいのんちゃんのトイピアノだ。この二つだけで物語が自然と生まれてゆく。のんちゃんの弾くカノンを追いかけるように森の奥から響くメロディ。隣のお屋敷で出会ったおじいさんと連弾したきらきら星。あぁ森の静寂(しじま)の中から、二人が奏でるピアノの音色が聞こえてくるようだ。それは切なさとともに明日を生きる希望を運んでくる。2024/01/10
☆よいこ
76
絵本。夏休みの終わりにのんちゃんはお母さんと、新しい街に引っ越してきた。新しい家の隣は大きな森でセミが鳴いていた。お母さんが仕事に行き、のんちゃんは一人で留守番をする。退屈してトイピアノを鳴らしていると、隣の森の中からピアノの音が聞こえてきた。誘われるように森に入ると、大きな家の庭に出て、家の中でおじいさんがピアノを弾いていた。のんちゃんはおじいさんと一緒にピアノを弾く▽カノン、モーツアルト、きらきら星。いせひでこさんの優しい絵からピアノの音が聞こえてくるようでした。読み聞かせ約11分。2023.10刊2023/12/31
とよぽん
63
何て優しいお話なのだろう。のんちゃんの心細さを慰めるピアノの音の魅力。「ピアノの中には、オーケストラがはいっているんだよ」おじいさんが言った言葉が深い。そしてもちろん、絵も素晴らしい。2024/01/14
ぶんこ
60
お母さんと2人で越してきた家の隣は大きな森。住む人のいなくなった家だとしても、子どもは入りたくなるでしょう。のんちゃんはお留守番の日、お父さんに誕生日プレゼントされたトイピアノを発見。お父さんに習ったカノンを弾くと、お隣からもピアノの音が。のんちゃんはトイピアノを持って森の中へ。切り株に置いたトイピアノに当たる木漏れ日が美しい。お屋敷にはグランドピアノを弾くおじいさん。キラキラ星を一緒に弾いて、おじいさんのモーツァルトを聴いているのんちゃんの頬に涙。感性豊かで微笑ましい。2023/11/30
陽子
48
店頭で見つけて、即買いしました。 引っ越してきた家の隣の、森の中の空き家から聞こえてくる不思議なピアノの音に引き寄せられる、のんちゃん。かつてお父さんのバイオリンとトイピアノでセッションした「カノン」を弾く不思議なおじいさん。 キラキラしたピアノの音が、色鮮やかな絵の中で美しく広がります。おじいさんの弾いたモーツァルトはどんな曲だったのかな?絵本を読んで自分もモーツァルトを弾きたくなりました。「音楽」を素敵な絵のページでめくりながら眺める絵本。いせさんの絵が美しい。2023/10/15
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