出版社内容情報
季節はずれの桃にひかれて山の中にはいりこんだ権大納言は、ふしぎな奇術を見せるおぼうさんにさそわれるまま、滝のむこうの国へいくことに。
内容説明
今は昔、京の都にすんでいた権大納言が、ともだちの陰陽師の別荘にでかけました。とじられた木戸からそとにでてしまった権大納言は、いい香りにひきつけられて、山のおくふかくへとはいりこみ、酒の泉のほとりでであった、おぼうさんにさそわれるまま、滝をとおりぬけたむこうの世界に足をふみいれてしまいます。小学校低学年から。
著者等紹介
ほりかわりまこ[ホリカワリマコ]
堀川理万子。1965年東京生まれ。東京芸術大学大学院修了。テンペラで描いたタブローによる個展を定期的に開くとともに、絵本作家、イラストレーターとして活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
57
今は昔、おっとりさんな権大納言は、お友だちの陰陽師がダメって言ったのにお庭のむこうが気になっちゃって…。■書名からなんとなく素敵なところに行くお話かと思ってたら、あらあら。木々の描き方かきれいです。翠色が印象的。ほんわり雅で のほほんと無邪気な大納言の様子が可笑しくて。■ほりかわりまこさんの 今昔物語絵本シリーズすき♪ 怖いお話も、絵がとぼけた感じで 今昔物語に興味が湧きます。■権大納言かわいい♡ 仔鹿ちゃんかわいい♡ お友だちの陰陽師も、かわいくて友達思いな優しい人でよかったね(ღ′◡‵)(2012年)2016/12/31
つくよみ
48
図書館本:おっとりしていて、食いしん坊な権大納言。道中、猟師に追われる鹿を助けてやりなどしながら、友人の陰陽師の別荘へ。決して庭の外へは出てはいけないと釘を刺されておきながらも、すぐ傍に生っていた桃に釣られてつい外へ。更に良い香りに惹かれてどんどん進んでいくと、不思議なお坊さんに出会って、連れて行かれたその先は?完全に別の世界に迷い込んでしまった権大納言。功徳を積んでいたおかげで、なんとか元の世界に戻れはしたが・・・ほんわかとした絵が、空恐ろしさを倍加させているような作品だった。2013/11/12
Smileえっちゃん
41
今昔物語絵本シリーズ。図書館本。今は昔、京に住む権大納言が友達の陰陽師の別荘に出かけるが、友達の忠告も聞かず庭の外に出てしまう。食いしん坊でおちょこちょいの権大納言が可愛い。おいしそうに熟れた桃に手を出し、泉のお酒を飲んでしまい、ますます怪しい世界に引き込まれていく。そこに現れたのが可愛いお地蔵さま。怖いお話なのに、ほりかわりまこさんの絵にほっこり。2023/08/24
紫陽花と雨
30
古文の授業でおなじみ、今は昔〜の「今昔物語」が絵本に!お友達の陰陽師に会いに行く権大納言。その先行っちゃダメって言われたら、行きたくなっちゃうよねえ〜(笑)そんなわけでトラブルに巻き込まれ…森で出会った怪しい謎の僧侶が良いやつだった試しないよね。ピンチを解決したのは、お約束…昔話的。今作はあんまり陰陽師が活躍しませんが、夢枕獏「陰陽師」と、あと絵本じゃない今昔物語も読んでみたくなりました。優しい権大納言さんで良かった。2019/10/23
山田太郎
30
そうおっちょこちょいでもない気がするけど、人のよさそうなおいちゃんが浦島太郎状態な話だった。結構難しい気もするけど、どのくらいからが対象なんだろうなと思った。2019/02/23