出版社内容情報
前作『アイちゃんのいる教室』では、1年生になったアイちゃんと、そのクラスのようすを描いた。アイちゃんはダウン症で、他の子より小さくて、力も弱く、友だちができることができないこともある。でもそんな先入観は子どもたちには無縁。アイちゃんはアイちゃんで、みんなあたりまえのように手をさしのべた。でも3年生になると、もっと難しいことに挑戦したいとか、クラス全体の意欲が高まる場面で、アイちゃんが浮いてしまうこともでてくる。そんなクラスのみんなが、1年かけて担任の佐々木先生と一緒に、「仲間とは何か」という難問と格闘する。秋の学芸会の脚本をみんなで考えながら、共に考え続けた1年間。まさに「アイちゃんのいる教室」の全員が主人公の、子どもたちの力を感じるドキュメンタリー写真絵本。
内容説明
アイちゃんにはやさしく、アイちゃん以外の子同士は、どうしてだか、けんかばかり。先生は、難問をだします。「仲間ってなんだろう?」クラスみんなで考え続けた1年間!小学校中学年から。
著者等紹介
高倉正樹[タカクラマサキ]
1973年東京都生まれ。読売新聞社入社。盛岡支局、東北総局(仙台市)を経て、現在は東京本社・社会保障部(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ゆきち
63
3年生になりました。1年生の頃は、クラスのお友だちもできないことがたくさんです。でも3年生になると、できることできないことの差が少しずつ出てきます。それをお手伝いしようとする子とアイちゃんに先生は言います。「それは、アイちゃんは本当にできないことなの?大きなお世話じゃないの?」それは、とても厳しい言葉にも感じますが、それも成長なんだと先生に脱帽です。そして、仲間についてもクラスみんなで考えます。それをたくさん考えて、仲良し同士だけだとは違うよね。と少しずつ答えを見つけていきます。やっぱり素敵なクラスです。2017/11/07
ぶんこ
40
3年生になったアイちゃん。級友に助けてもらう事を当たり前と思ってはいないか?期待してはいないか?片付けられない級友を糾弾する。片付けられないのも個性、すぐに疲れる、重い物を持てないのも個性。アイちゃんだから優しくするのではなく、出来ない子を助け合う仲間になろう。厳しいようですが、素晴らしい先生でした。2017/12/21
あっ!chan
32
成長する子供達は、感じ方や考え方も変わっていく。そんな時にどのように大人が手を差し伸べるかはなかなか難しい。アイちゃんだけが特別ではないんだということは、仲間と本気でぶつかり合って「自分の弱さを知って、初めて他人の弱さを受け入れられる」ことだと…アイちゃんを通して、周りの子供も大人も成長していく記録の第2弾。子供達ばかりでなく、ここに出てくる先生達は本当に素晴らしいなぁと思う。2017/11/23
ヒラP@ehon.gohon
23
ダウン症のアイちゃんが、通常学級に入学して3年生になりました。 その成長を知りたくて手の取ったのですが、素晴らしい授業風景の断片に感動しました。 誰にでも苦手なことがある、特別扱いしないという、担任教師の徹底ぶりで、アイちゃんは自然とクラスに溶け込んでいました。 いろんな子がいる中で、「仲間って何だろう」を考える授業も素晴らしいです。 「ほんものっぽい」ものを作ろうという視点も、教えられました。 みんなで演じた学芸会による、子どもたちの心の成長にも胸をうたれました。 2023/04/06
こふみ
22
1年1組に続いて3年1組。 最初の一文を読んで もう 鼻の奥がツーンとしてしまいました。 小学3年生という年代に こんな素敵なクラスで一年を過ごせた事は人生の宝物になりますね。 そして、先生の指導力というか人間力がすばらしいです。2021/10/16
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