出版社内容情報
こちこちこち。すうちゃんはよるがこわくて、ひとりでトイレになんかいけません。そのとき、むくり!ととつぜん毛布がバクになりました。「ぼくがいっしょにいってあげる」さあ、すうちゃんはぶじトイレにいきつけるのでしょうか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
112
夜が怖い女の子。眠れずにいるといつの間にか真夜中の12時。トイレに行きたくなっちゃって大ピンチ。でも、パパもママも全然起きてくれません。すると、とつぜん毛布が『ばく』になり「ぼくがトイレについていってあげる」。ばくに付き添われて、昼間よりずっと長〜く感じる廊下を歩きます。トイレのドアは遥か彼方。すると闇の中から怖ろしいものが……。大分出身のユニットの作品。子どもの心情をユーモアを交えセンス良く描いています。『だいおういかのいかたろう』という絵本を描いているそうで、読んでみたいな。2014年12月初版。2016/04/22
かおりんご
45
絵本。夜中にトイレに行きたくなる。でも、怖いことがいっぱい。それを、バクが素敵に変身させてくれる。子供の心には、響くと思う話です。2014/12/20
かおりんご
28
読み聞かせにと思って読んだけれど、今回は借りず。絵がきれいなんだけど、大人数だと見にくそう。2015/09/13
mntmt
23
すごい鮮やかな絵。こんな夜なら、怖くないね!2016/06/03
おゆ
21
既読の中では「しんごうきピコリ」と並んでお気に入り。本書に描かれた闇の黒はとにかく濃密で鮮やか。悪夢との境界線も軽く越えていきかねない幼児が、ぎりぎり健やかな側へと踏みとどまる、その案内人は毛布が化けた獏。真夜中に訪れるトイレまでの大冒険。眠れないすうちゃんの悩ましい顔は、睫毛の一本一本まで悶々としている。うーん、素晴らしいわ。原画展で見て驚いたのは、この密度が印刷時の縮小によるものではないということ。原画はほぼ原寸大で制作されている模様、ちなみに手法は版画ではなくスクラッチのように見受けられました。2018/07/22