出版社内容情報
町に住むお腹のすいたねずみが月をおいしいチーズと思いこみ、とろうとしますがとれません。けれども、最後に山に行ってみると? 5才から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナヲ
30
お月様を一生懸命追いかけるねずみがかわいい。どこまで行けば会えるんだろうね。最後の場面も素敵。2019/01/20
ツキノ
16
【追悼さとうわきこさん】1980年3月発行。細い線で描かれた縦書きの絵本。ちいさいねずみがお月さんに語りかける。「お月さん、あんたはチーズでしょ」おなかがすいてねむれないねずみは「ちょっぴりでいいから、お月さん、かじらっせて」。返事をしないお月さまの表現が独特ですてき。「ちんがりわらっているだけだった」。お月さまの家が遠くの山の上だと思ったねずみは走りはじめ…。ねずみは山の上の木の根っこに住みつく。「お月さんはかじられるのきらいなんだね」。一見地味だけれどとてもいいおはなし。【112】2024/04/23
ヒラP@ehon.gohon
16
タイトルは「ちいさいねずみ」ですが、私はこのねずみの大きさを感じました。 月をかじりたいと、屋根に登り木に登り、しまいには月が出てきた山の麓にまで行ってしまいました。 この行動力にはとても大きさを感じます。 月に話しかけるシーンも、素晴らしいと思いました。2017/12/05
♪みどりpiyopiyo♪
16
表紙の、木の根元で眠る ねずみ、かわいいなぁ。ちんがりとわらう お月さん、かわいいなぁ。ペン画に水彩でしょうか? エッチングっぽい描線がヨーロッパの街を思わせ、ちょっと 佐々木マキさんっぽさもあるかな♪ 絵本から児童書への移行期にも良さそうです。■素朴で可愛らしいお話と、美しい絵。秋の夜にぴったりな絵本でした ( ' ᵕ ' ) (1980年)2017/11/14
遠い日
12
語りかけるようなリズムの文章は小さなねずみの独白が効いている。お月さまへの一方的なお願いは、読んでいてくすぐったいが、飽きもせず毎夜毎夜お月さまを求めて、あれこれ奔走するねずみに知らず感情移入しているわたし。秋の大きな月への思いは、一度ならず誰でも思い出にあることでしょう。常とは違う印象のさとうわきこさんの陰影に富んだ絵が、秋の薄青い夜を再現し得ていて冷涼な空気さえ感じられる。2017/10/23