出版社内容情報
湖にすむ妖精との恋に破れた魔法使いが虹をちぎって投げたため、湖の水は七色に輝くようになりました。北イタリアの伝説を絵本化。 4才から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
289
原話はイタリアの昔話。お話は、湖に住む、水の精オンディーナに懸想した魔法使いがあの手この手と魔手を延ばすが、最後は魔法使いが間抜けなせいでオンディーナには何事もなく…というもの。絵はいわさきちひろ。以前から知っている画家だが、今回初めて見直すことに。ボカシやグラデーションを駆使した水彩は湖の青と緑、魔法使いの茶色がなかなかに効果的だ。構図の工夫も活きている。2024/07/22
Smileえっちゃん
52
図書館本。いわさきちひろさんの絵に誘われて。北部イタリアに伝わる昔話。湖に住む水の妖精オンディーナに一目ぼれした間抜けな魔法使い。お嫁さんにしたいと思うが逃げられてばかり。やわらかい水彩画に引き込まれました。ちひろさんに魔法をかけられたみたいです。このお話にピッタリだと思います。 2023/09/10
ちえ
37
イタリア北部のカレッツァ湖の伝説をもとにした絵本。透明な いわさきちひろの絵が何とも言えず美しい。読了後にカレッツァ湖を調べると魔法使いが虹を投げ込んだという伝説通りの美しい湖だった。◆雑誌太陽「あやしい絵本」より。2021/11/13
ベル@bell-zou
29
これってお話だけだったら魔法使いのコメディだと思うのよ。それがですよ。いわさきちひろの世界に彩られる、それだけで、美しい水の精オンディーナのふんわり天然ストーリーになっちゃうのです。【あやしい絵本/異】2022/01/02
ヒラP@ehon.gohon
27
清楚な湖の精に惚れてしまった魔法使いの物語です。 捕まえてお嫁さんにしようなどと、傲慢も甚だしいのですが、やることがどこか抜けていてユーモラスです。 物語としては迫力に欠けるのですが、いわさきさんの描く透明な世界が清楚で湖の精のオンディーナをとても気高く感じさせました。 イタリア北部の湖の伝承だそうですから、虹色に輝く湖がどんな所か、憧れを感じます。2012/09/21