出版社内容情報
ワタルくんの青いバスタオルが風にとばされました。お母さんと捜しにいくと、二匹のカエルがタオルを海だと思って遊んでいます。 3才から
内容説明
あおいバスタオルがかぜにとばされました。ワタルくんとおかあさんがもりへさがしにいくと、「や、みーつけた。いいものみーつけた。」「うみだうみだ!ぼくたちのうみだぞお!」と、うれしそうなこえがきこえてきました。二ひきのカエルのきょうだいがあめにぬれたバスタオルをみてはなしているのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
39
上間陽子さんの『海をあげる』からの繋がり。ネズミシリーズの山下さんと、誰も知らない小さな国の村上さんの絵本。団地から落ちた洗濯物の青いタオル。ネズミの兄弟、ワタルくん、何だかうるうるしてしまう。子どもの成長って小さな出来事からだよね。繊細な絵も心の奥に届いてくる。特に団地を見上げるアングルは子供の頃よく遊んだ、都営団地にある公園へ行く途中を思いだす。雨ふり、雨上がり、どの絵もキラキラしていて、村上さんの絵ってこんなに素晴らしかったんだと改めて気が付かされた。2024/08/10
keroppi
34
図書館にて。風に飛ばされた大事なバスタオルは、かえるたちの海になる。もともとは、1983年に刊行された絵本らしい。なんとなく時代を感じる設定。団地の周りに自然がある。ほのぼのした話。2017/07/15
りーぶる
19
懐かしい絵本。青いタオル、娘も使っているけど、「あげない!!」だそうで。その独占欲、私は嫌いじゃない。可愛いカエルの兄弟の会話に癒されました。(3歳1か月)2019/08/11
遠い日
15
自分のだいじなものなのに、他の人が宝物のように楽しんで使っていることを知ってしまえば、これまでの思いから離れられる。なければ眠れないほどだいじなバスタオルだったのに、ワタルの執着と気持ちの整理のつけかたがいじらしくて、きゅっと胸を絞られる。カエルの兄弟の思いこみもかわいくて、ほのぼの。2015/05/24
あーちゃん♪
13
S山さんがお薦めとしてあげておられたので、読んでみた。一頁目を開いて、みるみる記憶がよみがえってきた。昔読んでとても良い印象をもった本だった。不思議な感覚だった。今見ても絵も前半と後半が緑と青を基調に美しく描き分けられているし、なんだかじーんときた。絵本作品ってこんな力があるんだなと改めて実感し、感動した!2018/05/09