出版社内容情報
宮澤賢治の未完の代表作に、司修が90点以上の絵を描き、一冊の本にしたてました。迫力と繊細さをあわせもつ、新たな銀河鉄道の世界
内容説明
新風を巻きおこした実業之日本社版『宮沢賢治童話集』の挿画から45年。あらたに生まれた、司修による『絵本 銀河鉄道の夜』。中学生から。
著者等紹介
宮澤賢治[ミヤザワケンジ]
1896年岩手県花巻市生まれ。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業後、同校研究科修了。農業研究家・農村指導者として活動し、その文学活動は短歌から、詩・童話へと向かい、1924年に詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を上梓。作品のほとんどは没後に高く評価された。1933年37歳にて没
司修[ツカサオサム]
1936年群馬県前橋市生まれ。1964年主体美術協会設立に参加。小学館絵画賞、川端康成文学賞、毎日芸術賞、大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
29
『銀河鉄道の夜』の挿絵を楽しむ本 読み比べ。図書館で検索して何冊か借りてきました♪ ■司修(つかさ おさむ)さんのスクラッチボードによる挿絵は、具象の様でいて観念的な不思議な世界。人の顔が ガロっぽくてドキッとします。絵を縁取るのは、賢治の童話からのイメージや、賢治の描いた絵を用いた飾り枠。点数も多く 見応えありました。(2014年)2018/09/09
こかげ
7
賢治のあの世へゆく道を描いたファンタジー。 まぶしくて目を開けていられないほどきらめく色とりどりの世界。あまく、少しだけ悲しい世界。司修さんの挿絵がモノクロなのでかえって想像力が働く。 乗客はみな明るく、おしゃべりを楽しんだり商売道具を広げたりする。 けれど生きている身で乗ってしまったジョバンニは、悲しくて仕方がない。怒ったり苛立ったりもする。生きているんだなあと感じる。悩み苦しんだ末、皆の本当の幸せだけを願うようになったジョバンニは、現世へ帰される。ジョバンニが皆の本当の幸せを祈り続けますように。2023/02/20
吾亦紅
5
以前に読んで、ほぼ雰囲気のみの記憶になっていたのだが、プラネタリウムで美しい映像・音楽と共に聞いて懐かしくなり再読。どう読み取れば良いのか考えてしまう、けれど心に残る不思議な物語。2017/01/14
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
2
5年生ブックトーク授業 テーマ【国語科単元 雪わたりから、宮澤賢治作品の多読と図書すいせん会に向けて】選書に向けての読み比べ。2018/11/21
保山ひャン
2
山田正紀のカムパネルラ読んだ影響で。鳥捕りや沈没船に乗っていた子供と家庭教師といった重要な登場人物もさることながら、汽車を踊りながら併走していたインディアンや、小さな小屋の前にしょんぼりと立っている子供なども味わい深い。また、山田作品の伏線が出てくるたびにニヤリとさせられる楽しみも追加された。司修のスクラッチボードの絵がまた良いのだ。2017/05/18