出版社内容情報
歌にとって最も大切なのは「本当に言いたいことは言わない」こと── 独学で短歌をはじめた知花くららが、宮中歌会始の儀や朝日歌壇の選者・永田和宏に教わる、「週刊朝日」の好評連載に大幅加筆して書籍化。初歌会参加ルポも収録した短歌入門。
内容説明
歌にとって最も大切なのは言葉を“あなた”に託す気持ち。「週刊朝日」好評連載から生まれた短歌入門。
目次
第1章 歌を詠むと人生は豊かになる
第2章 歌を詠む―作歌の技術と心(日常の歌を詠む;旅先で歌を詠む ほか)
第3章 歌を読む―題詠と解釈の楽しみ(雪花;新駅 ほか)
第4章 歌を味わう―永田先生と読む、くららの好きな歌十首
第5章 歌会を愉しむ―くらら、永田先生と歌会に参加する
著者等紹介
永田和宏[ナガタカズヒロ]
1947年、滋賀県生まれ。歌人、細胞生物学者。京都大学名誉教授。京都産業大学教授、同タンパク質動態研究所・所長。妻は同じく歌人の故・河野裕子。宮中歌会始のほか、朝日歌壇、角川短歌賞などの選者を務める、現代歌壇の第一人者
知花くらら[チバナクララ]
1982年、沖縄県生まれ。2006年、ミス・ユニバース世界大会2位を経て、ファッション誌でモデルとして活躍。さまざまなテレビ・ラジオ番組、CMなどに出演するほか、WFP国連世界食糧計画(国連WFP)の日本大使として世界各国を訪問、現地の声を伝える活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KEI
35
歌人の永田さんと知花くららさんの対談。知花さんが永田さんに作歌や題詠について質問に答える形なので、超初心者の私にも分かり易かった。また結社の歌会の様子も分かって興味深かった。知花さんってミスコンのイメージがあったけど、短歌の知識の深さや歌の上手さに驚いた。知花さんの歌【ひまわりの髪留めもさし直すあの子の席から見えるやうに】【旅券にはわれの写真のラミネート十年とふ時間が止まつたまま】永田さんの歌はもちろんだか知花さんの感性の豊かさに学ぶものが多かった。2021/06/13
双海(ふたみ)
14
試験が終わってからの読書は最高。本書のように短歌について語ることのできる友人が身近にいたらいいのに・・・!と思いました。良書です。2019/03/10
おおにし
12
知花くららさんが歌人であるとは知らなかった。短歌を始めて4年でこれだけ歌を詠めるのはすごいと思う。永田さんとの名コンビで二人解説による短歌入門はとても分かりやすかった。永田さんいわく、短歌は「言いたいことは言わない」という言葉が印象に残った。説明しすぎず、解釈は読者に託すべきということ。また、「風景に付箋を貼る」という知花さんの言葉はかっこいいなと思う。短歌をもっと学んでみたくなった。 2018/12/29
けせらせら
4
知花さんが生徒、永田さんが先生のような立ち位置での会話。短歌のことはよくわからないけれど、私も知花さんになった気分で、短歌の世界を少し覗くことができた。 最終章の歌会を愉しむでは、実際に知花さんが歌会にゲスト参加されて、その様子が記されている。 短歌素敵だなあ。2022/10/11
かりん
3
4:《短歌で出会いに付箋を貼る》投稿歌紹介の週刊誌連載に、短歌の基本講義と名歌鑑賞、歌会レポがついた一冊。永田先生とくららさんの良い関係性も伝わってきます。「歌を作るのは創作ではあるけれど、実際の生活にもう一つの視点を取り入れて、風通しをよくする」「出会いに付箋を貼っている」という話に首肯しつつも、「作るならうまく作りたい、評価されたい」と考えてしまい、結果作らない日々…気長に取り組もう。鳥栖駅に列車乗り継ぐ十分間夫と義兄と掻き込むうどん/ひつじ雲 あなたが文字を書くときの手首の真面目な感じが好きだ P2021/01/02