出版社内容情報
大田区の町工場が独自開発のソリで五輪出場をめざす「下町ボブスレー」プロジェクト。映画「クール・ランニング」で有名なジャマイカ代表の採用で、平昌(ピョンチャン)五輪でのメダル獲得の可能性も出てきた。前代未聞のドラマを一冊に凝縮。
内容説明
ソチからピョンチャンへ、大田区・町工場の物語。プロジェクト責任者と事務方が描く真実。
目次
第1章 反撃開始(伝説のケンケンスタート;青い目の先生;海外への一歩)
第2章 幻の採用通告(大逆転で採用内定;選手を応援せよ;怪しい雲行き)
第3章 2度目の不採用通知を越えて(明るくいこうぜ;速いソリを作ればいい;運命のドイツテスト)
第4章 世界への挑戦(海外チームへのオファー;クール・ランニング;ジャマイカへ行こう)
第5章 いざピョンチャンへ(ジャマイカ向けマシンを作る;時間との戦い;戦闘準備完了)
著者等紹介
細貝淳一[ホソガイジュンイチ]
下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会ゼネラルマネージャー。株式会社マテリアル代表取締役。1966年、東京大田区生まれ
奥田耕士[オクダコウジ]
公益財団法人大田区産業振興協会・地域型産業推進課長。1964年神奈川県生まれ。東京都立大学工学部機械工学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
幹事検定1級
23
平昌オリンピックを前に下町ボブスレーのその後が気になり手に取った一冊。ものづくりの熱い思いが伝わってきますし、世界の壁が厚いのも伝わってきます。残念ながら日本代表の出場はなりませんが、下町ボブスレーに乗ったジャマイカ代表の姿は是非来月のオリンピックで拝見したいですね。ジャマイカ代表は下町ボブスレーを採用するか暗雲が立ち込めているニュースが今週ありましたが、下町ボブスレーとのこれまでの絆を大切にしてくれると信じています。(図書館本)2018/01/26
C-biscuit
12
図書館で借りる。ピョンチャン五輪でも話題になった、下町ボブスレーの話である。五輪前の本なので、夢のある終わり方であるが、現実を知っていると残念な気もする。この本には、レギュレーションに対する姿勢や審判員の裁量など対策も書かれており、純粋に下町の技術屋の技量や文化圏の違う競技というのを感じることができる。法的な契約についても大手の商社がバックアップしており、納得感はあった。残念な結果になったが、分業化され過ぎた日本の産業を考えさせられた。この本ではないが、ラトビアのソリは数名の零細企業で作られているらしい。2018/05/17
田中峰和
5
平昌五輪でジャマイカは下町ボブスレーを使用しなかった。本書の副題「ジャマイカ代表とかなえる夢」は実現しなかったのだ。五輪出場資格も取れない日本チームであるが、彼らが選んだソリも今回ジャマイカが採用したラトビアのBTC社製とは皮肉な巡りあわせ。走行テストで2秒も差が出れば仕方ないが、それ以上に乗り手の共感力を得られなかったことがあげられる。いくら無料提供されても遅くて乗り心地の悪いソリでは、選手も拒否する。町工場の有志を集めた美談は立派でも結果が伴わなければ仕方ない。細貝が訴訟に言及するのはみっともない。2018/03/14
りょ
3
物凄い笑顔の表紙だけどジャマイカとすったもんだなかったっけ?と思いながら読み始めました。読み終わってオリンピック前に出版された本だと知る。下町ボブスレープロジェクトは、皆本業の『合間』にやっている。オリンピックに自分達の作ったボブスレーを走らせると一生懸命なのはわかるが、いくら技術力があっても専門で集中してやっている人には叶わないのかなと感じた。マーケティングの為とはいいつつオリンピックには走らせたい。二つかなえるのはなかなか難しいだろう。日本に練習の場が無くなった今ソリ作りはもっと難しくなるのではないか2018/09/02
りっちー
1
下町ボブスレーを応援したい人も、批判したい人も、まずは読みましょう。2018/02/25