出版社内容情報
【芸術生活/写真工芸】宇宙から見た超高解像度の世界とは──巨大建造物、密集した住宅街、謎の施設、廃鉱山まで、上空から眺めると世界はまったく違って見えた。最新の人工衛星が見た世界中の奇妙で不思議な光景を『奇界遺産』の佐藤健寿が紹介する。
内容説明
本書は世界最大の民間人工衛星撮像企業、米デジタルグローブ社全面協力のもと、超高解像度で撮影された地球の人工衛星写真を、気鋭の写真家・佐藤健寿が監修。都市、群島、火山、砂漠、廃墟、はるか宇宙から眺めた世界は、美しくも奇妙で、我々の「風景」という概念さえリセットする。こうして生まれた本邦初の本格的人工衛星写真集は、写真技術と宇宙工学の交差点から、誰も見たことのない「惑星の風景」を描き出している。
目次
聚落(鄂尓多斯(オルドス)―中国
ホビョ―ソマリア ほか)
構造(南沙諸島―国境係争地帯;ソットマリナ島―イタリア ほか)
産業(リッセ―オランダ;ボカージュ―フランスほか)
特異(アラン―インド;第309航空機整備再生場―アメリカ ほか)
自然(タラナキ山―ニュージーランド;バザルト諸島―モザンビーク ほか)
著者等紹介
佐藤健寿[サトウケンジ]
武蔵野美術大学卒。自然物・人工物・タブー・奇習など世界各地の“奇妙なもの”を対象に、博物学的・美学的視点から撮影・執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハッシー
59
★★★★☆ 今まで見たことのない写真集だった。人工衛星を新たな「眼」にすることで見えてきた風景を集めた一冊。高解像度の衛星写真が約200枚収録されているのだが、人間が生み出した構造物と自然が生み出した数々の奇景に目を奪われてしまった。特に印象深かったのは、①のこぎりの刃のような赤い砂丘と中央を流れる青い川が壮大なコントラストをつけるナミブ砂漠、②直径50km、高さ100m以上の山と谷が同心円状に重なるモーリタニアの「サハラの眼」。②はどうやってできたかも不明とのこと。宇宙を見つめる眼のようだ。2023/01/03
宇宙猫
35
★★★★ 人工衛星から撮った地上の写真集。人が作った幾何学的な街、自然の作った不思議な地形、美しいものから奇妙なものまで、航空写真とは異なる魅力を感じる。2016/08/12
MOKIZAN
23
衛星写真の写真集。一番気を止めたのは、近いけど何もわからない、知るのも怖い平壌、軍事パレードの様子。その隊列の総延長は数キロメートルの規模に及んでいるよう。しかも、彼の観覧席を過ぎた後1km先に於いても、その隊列を崩すこと無く進む歩兵隊。奥行き250mに及ぶ職制不明の旗振り人と、その人文字等の形も見て取れます。こんなこと日常にしている都市が、波照間島より近いところにあるんだわ。確かに真ん中の人の号令一発で、この国を焦土にできそう。最後が富士山なのは理屈無しで落ち着きます。 2017/06/24
keith
21
人工衛星写真集。人工衛星から見た世界120か所以上の都市が写されてます。当然、建物の高さは分かりませんので限りなく二次元な写真集です。ページを捲って眺めているとなぜか次第に酔ってきました。2017/04/15
けんとまん1007
20
視点の位置を変えると、こんな風に見えるのかという驚き。よくもまあ~というのと、所詮、こんなに小さいのかという思いが交差する。しかし、これだけのものを作る人間というのも、不思議な生き物だ。2017/07/08