誰がアメリカンドリームを奪ったのか?〈上〉資本主義が生んだ格差大国

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  • サイズ B6判/ページ数 311p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784023313606
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0033

出版社内容情報

【社会科学/経済財政統計】最も裕福な1%の国民が、富全体の93%を保持している格差大国、アメリカ。401kプランからニューエコノミーまで、富裕層を優遇し、中間層を苦しめてきた歴史を分析する。ピュリツァー賞受賞ジャーナリストによる、全米ベストセラーのアメリカ論。

内容説明

1%の金持ちはブッシュ減税以来1兆ドル以上を荒稼ぎ!暴利を貪る“新・富裕層”。ピュリツァー賞作家が暗部をえぐる!全米ベストセラー!!

目次

第1部 ミドルクラス全盛期(企業軍団の謀反―アメリカの歴史を変えた権力の移転;企業軍団の勝利―カーター政権と議会の方向転換;ミドルクラスの団結―権力移転前に機能していた市民運動の仕組み;ミドルクラスの繁栄―ニューエコノミー以前にあった「好循環」の仕組み)
第2部 夢を打ち壊す(九〇年代のニューエコノミー―アメリカを分断する「ウェッジ・エコノミクス」;新貧困層―特権が特権を維持し、貧困が貧困を生む;莫大なリスクの移転―セーフティーネットの罠にはまり、負債であがきがとれなくなる;新富裕層―一パーセントの、一パーセントによる、一パーセントのための経済)
第3部 不平等な民主主義(ゼロ年代の税戦争―企業ロビイスト、向かうところ敵なし;中央政界とウォール街の枢軸―「金融独占」で優位に立つ)
第4部 ミドルクラスの経済苦境(年金破綻―ぶち壊される引退計画;401(k)の罠―自分が自分のマネーマネジャーになる
住宅強盗―攻撃目標は堅実なミドルクラス)

著者等紹介

スミス,ヘドリック[スミス,ヘドリック] [Smith,Hedrick]
“ニューヨーク・タイムズ”記者時代、「ペンタゴン・ペーパーズ」の取材と1971~74年のロシア取材でピュリツァー賞を受賞。また、アメリカの組織問題をテーマにしたPBSの特番をプロデュースし、エミー賞を受賞

伏見威蕃[フシミイワン]
翻訳家。1951年東京生まれ、早稲田大学商学部卒。ノンフィクションからミステリー小説まで、幅広い分野で活躍中。『フラット化する世界』(日本経済新聞社)では、第1回国際理解促進図書優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ブラックジャケット

9
テレビ創世記を知っている世代なのだが、アメリカのホームドラマが吹替えで放送されていた。その一般的な家庭の豊かさに驚くばかりだった。庭付きの広い家、大きなクルマと冷蔵庫。このアメリカの中間層の没落が詳細に示されている。ニュー・エコノミーというと80年代のレーガン時代を思い浮かべるが、著者は70年代後半に転機を認めた。GMを代表とする巨大製造業は、従業員にも利益を分けていた。手あつい年金や医療保障。この実現していたアメリカンドリームが、超富裕層とその他という格差社会に変貌した。全方位的に迫る筆致は鋭い。 2021/09/23

うえ

3
「企業寄りの政策がとられるようになったのは…カーターのもとで、民主党が議会を支配していた70年代後半だった…ひとつには…カーターが、ジョージア州知事を一期つとめただけで、ワシントンの荒っぽい権力闘争への備えがなかったからだ」「反税保守派は高い税金が経済の足かせになると主張するが、40年代半ばから70年代後半まで長い戦後期は、税率が低かった過去十年をはるかに上回る、高度で安定した経済成長の時代だった」「サブプライムローンがクレジットカード返済履歴の悪い低所得層に売られたというのは、よくある大きな誤解だ」2017/01/16

takao

1
中間層の貧困層への没落 ☆仮に資本主義なるものに実存するとして、格差は内在するものなのか、制度設計なのか、資本主義が変質したのか?2021/04/11

K

1
アメリカでいかにミドルクラスが虐げられ、富める者がますます増長しているかについて。学術的ではないけれど、新聞記者出身者らしく、いろいろな人に取材して声を拾っている。経営陣が解雇されるときってたいてい業績が悪く、彼らに責任がある場合も多いはずなのに、巨額のパッケージがあってその後悠々自適になれるのが、経営陣が経営破綻時に引責で命をたつなんて痛ましいことが起こる日本という国の人間として、不思議でならない。アメリカは特に政治が富裕層に牛耳られてるから仕方ないのかなという印象。2015/07/10

フロム

0
メジャーリーガ、CEOの報酬額などを見るにつけ「アメリカってホント景気いいんだなぁ~」と思っていたが、下層及びミドルクラスの収奪から成り立っていたのね~と本著を読んで感じ入った次第。本著で気になったのは、一部の人間に富が集中する世の中よりもミドルクラスが分厚い方が国として景気良く且つ栄えていると言う事。アメリカは極端で正直バカだと思うが。反動がポーンとくるのは流石。巻尾のサブプライムローンのくだりは正直日本人には理解不能。アメリカはいかれた国ですわ。2015/06/07

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