内容説明
親友の故・米原万里さんから授かった称号、下ネタの女王=シモネッタが、イタリア語通訳歴38年の仕事やプライベートで遭遇した、様々な人・もの・コト。恋愛至上主義のイタリア人ならではの珍騒動や抱腹絶倒の通訳裏話、知的でセクシーな全55場のイタリア人間喜劇の開幕。
目次
1 イタリア、十人十色
2 下ネッタのイタリア語講座
3 通訳は一日にして成らず
4 イタリアを知るには、まず日本から
5 笑って許して
6 シモネッタのつぶやき
7 忘れられない人たち
著者等紹介
田丸公美子[タマルクミコ]
イタリア語会議通訳、翻訳業。広島県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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豆ぽち
13
面白い!初期の作品から順に読んでいるが、どんどん面白くなっていく。米原さん亡き後、これからもたくさん本を出して欲しい。2013/07/27
nstnykk9814
11
これも友人お勧めの一冊。イタリア語通訳のベテラン女性が綴ったエッセイ集。確かに面白い話もあったけど、やや通訳論に偏っていて、途中から読み飛ばしてしまった。イタリア語勉強中の人が読めば、もう少し面白く読めるかな。2015/04/16
まめタンク
9
今、ユーロ危機の真っ只中にあるイタリアに焦点を当てた本。イタリア語の翻訳者である著者がイタリア人の人柄や行動といった事にテーマを当てています。米原万里さんとお友達だそうですが、やや下ネタ要素が少なかったのが残念な点でした。でも、面白かったです。2012/01/11
わっぱっぱ
8
『ヘ〇リア』を読んでイタリア人を解った気になってはいけない。むろん、本著を読んで解った気になってもいけない。直に触れ合うことなしに人は深く理解し合えない。とはいえ、語られているエピソードは実に愉快で興味深く、文化、特に言語について考える楽しさを味わえた。常々、言語ほど情報伝達において不具合だらけのツールもないと思っていたけれど、完全でないからこそ知性や感性が多様に発展してきたのかもしれない、と思った。2016/07/09
じじちょん
5
後味の悪い失敗談、恥ずかしい話も包み隠さず載せてあり、通訳業の難しさを実感した。失敗から学ぶ事が多そうだけど、話してしまった事は元に戻らないので、ず~っと残りそう…。イタリアの人種がよく分かった気がします。米原さんも言ってましたが、自国語の理解が深くないとまともは通訳はできないんですね。2016/08/11