朝日新書<br> 戦争を甘く見る空気―1930年代と似た道を進む現代日本

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朝日新書
戦争を甘く見る空気―1930年代と似た道を進む現代日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022953803
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0231

出版社内容情報

物価高と軍備増強、中国敵視……。いまの日本には、1930年代とよく似た空気が広がっている。高市首相の「台湾有事」発言以降、急激に悪化する日中関係。日中戦争が勃発し、戦時体制へと移行した1937年と2026年を歴史的に比較検証する!


【目次】

内容説明

日中戦争が始まった頃と現代の日本には、奇妙に類似する面がいくつもある。物価高騰、軍備増強、自尊心の揺らぎ、外国人蔑視、強い指導者への憧れ、情報統制する政府、戦争を煽るメディア―。破滅に至る道を「正しい道」と錯覚する過ちを繰り返さないために、過去と現在の対比を通じて、我々が取るべき針路を探る。

目次

第一章 物価高と軍備増強、中国敵視という一九三七年の三点セット(日中戦争勃発前の日本人が直面した問題その1:物価高騰;日中戦争勃発前の日本人が直面した問題その2:軍備増強 ほか)
第二章 なぜ好戦的な世論が日本社会で広がるのか(高市首相の「台湾有事に日本が軍事介入しうる」発言が点けた火;日本が戦争の当事国になった時、国民の暮らしはどう変わるか ほか)
第三章 戦争容認ムードを創り出す「差別思想」と「自国優越思想」(日本人の差別意識が助長した中国と東南アジアへの軍事侵攻;「国体」思想がエスカレートさせた日本国内での外国人蔑視 ほか)
第四章 先の戦争の反省を頑なに拒む「保守」主義者たち(なぜ過去の戦争を美化礼賛する者が「保守」と呼ばれるのか;国民の犠牲を「崇高な献身奉仕」と見なす価値観の復権 ほか)
第五章 メディアと国民が戦争を後押ししたという歴史的事実(「戦争を甘く見る空気」を醸成し続けた新聞・雑誌・ラジオ;軍の公式発表を無批判に伝えて国民をだました「大本営発表」報道 ほか)

著者等紹介

山崎雅弘[ヤマザキマサヒロ]
1967年大阪府生まれ。戦史・紛争史研究家。政治や民族、宗教など、様々な角度から戦争や紛争を分析・執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

127
タイトルに共感して手にした一冊。戦争に突き進んだ1930年代の時代背景が詳しく分析されている。物価高騰で苦しむ中で軍事費拡大という政治経済状況の近似性以上に、私は、外国人に対する差別思想の蔓延や五輪やサッカー報道などに見る過度の愛国的風潮に、危うさを感じて仕方ない。しかも、総理は「教育勅語は、現代において尊重すべき正しい価値観」「私自身は(先の戦争の)当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりませんし、反省を求められるいわれもないと思っております」というような人だから、不安は尽きない。2026/08/24

skunk_c

81
久々に的確なタイトルの本だと思った。先に日中戦争時の日本の政治や社会の空気を、当時の言説や報道を引用して紹介し、続いて現代(特に現政権)のものと比較する。同様にアジア・太平洋戦争の頃の社会の空気を紹介し、それを現代と比較する。そこに通じているのがまさに本書のタイトルな訳だ。戦争に詳しく、また安倍晋三に対する批判者であった著者が、「自分は戦後世代なのであの戦争を反省するつもりがない」と30年以上前に宣言していた現首相の危うさと、それを支えつつあるマスメディアの現状に対する警鐘の書だ。若者に読んでもらいたい。2026/08/26

breguet4194q

74
戦前や戦中に日本人がいかに甘かったか、傲慢だったか、よくわかる。1930年代と現在が似た空気があるとの著者の主張はわからなくはないが、世情が違いすぎるので比較できないと思う。また、ちょっと右寄りの考えに対する、不快感も見え隠れし、結論として説得力はイマイチの読後感。ただ、冷静に今を考える材料にはなったと思う。2026/09/16

どら猫さとっち

19
「新しい戦前」といわれて久しいが、まだ実感できていないのではないかもしれない。しかし、戦争への道はすでに歩んでいるのではないか。物価高、軍備増強、中国敵視から、好戦的な世論、差別と自国優越…。政治もメディアも、国民も止められない。正常化バイアスとヘイトスピーチが、戦争を引き起こそうとする時代を、鋭く読み解く歴史書。本書に書かれたことを、そして今この現実を、受け入れなければ、私たちの幸福も未来も絶たれることになりかねない。2026/07/23

ロビン

15
満州事変、日中戦争などを起こし慢心し、軍備を増強、中国人を蔑視し、アメリカとの戦争を甘く考えて太平洋戦争へと突き進んだ1930年代と、現代日本の類似性を指摘し、警告を発した本。戦争を全く経験していない世代である若年層を意識した読みやすい文章で書かれている。高市早苗を始めとした右派が守りたいのは日本民衆の平穏な暮らしではなく、天皇と、戦争の矢面には決して立たない一部の階級から成る「国体」でしかない。利益のために戦争を煽り、大本営発表を垂れ流したメディアの罪も重い。理想と、精神の核となる思想なき日本。 2026/09/25

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