出版社内容情報
日本以上の速度で少子高齢化が進む韓国。
「異常な受験競争」「貧困に陥る高齢者」「増加する不法滞在者」「首都圏の超一極集中と地方の衰退」など様々な問題に直面している。
しかし、そんな状況でも希望を持っている韓国の人々はいる。彼らはこの困難をどう捉え、乗り越えようとしているのか。
長年、韓国を追い続けた朝日新聞取材班による渾身のルポ。韓国の問題は日本にとって対岸の火事ではない。
内容説明
「自分が子どもを幸せにする自信はない」韓国の若者の間には、そんな諦めが広がっている。良い大学を出て、就職し、結婚し、子どもを持つ―かつての「幸せのモデル」は、もはや夢物語だ。彼らは現実にどう向き合い、どこに希望を見出すのか。朝日新聞取材班が、変貌する韓国を描く。
目次
第1章 少子化編 「出生率0.72」 超少子化社会のリアル(「ノーキッズゾーン」に「塾ぐるぐる」 韓国を脱出した母の決意;若者の葛藤 私だけでも生きるのが大変、子どもは「負担」 ほか)
第2章 高齢化編 変わる敬老精神 噴出する老後不安(電車に荷物背負った高齢者、そのとき乗客は;ソウルの87歳、3食とも無料提供でしのぐ日も ほか)
第3章 移民編 進む移民政策 未完の共生(外国人労働者は韓国へ 「時給は500円差」嘆く日本;若者はソウルへ 穴を埋める外国人労働者 ほか)
第4章 一極集中編 ソウル首都圏に人口5割 地方の衰退(若者はなぜ「インソウル」をめざすのか;釜山は「韓国第2の都市」の座を奪われるのか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書一郎
8
少子高齢化、首都圏への人口集中、地方消滅、格差社会…日本も抱える課題を、よりハードな形で抱えるのが韓国です。出生率0.72、人口の5割がソウルと近郊に集中…2012年に『オーディション社会 韓国』という本を、2019年に『韓国 行き過ぎた資本主義』という本を読みました。この2冊もすごい内容でしたが、本書を読むと、事態はますます先鋭化している印象です。国民の多くが「いい大学・いい会社」という価値観を共有しているのが大きそうですね。日本のバブル崩壊みたいなことが必要なのか…隣国同士、協力できるとよいですね。2025/05/21
Happy Like a Honeybee
2
韓国の現状を知る手掛かりに。 財閥が闊歩する韓国は、戦前の日本のような状況であろうか。2025/07/26
倉屋敷??
2
「少子化」「高齢化」「移民」「一極集中」。 韓国が直面している問題だが日本にも同じことが言える。韓国のほうが進むスピードは早いがそれを呑気に見ている場合じゃない。 少子化や高齢化はもう避けられない。 日本も働き手が今よりもいなくなり外国人に頼ろうと思ったときには韓国にすでに先を越されているという状況になりそうです。外国人労働力の奪い合いに勝つためにもう本腰を入れないとね。2025/07/20
startvalue
1
★★★★★ 現状の韓国の姿がとてもよく理解できる本2025/05/27
ミネチュ
0
日本も少子高齢化が問題になっていますが、それを上回る勢いで少子高齢化しているのが韓国。 この本は、少子化、高齢化、移民、一極集中の4つの章からなっていて、現代韓国の問題を取り上げています。 急速に発展した韓国ですが、そもそも格差の問題があり、少子化高齢化や人材不足による外国からの労働者、移民の問題があり、社会にひずみが出てきているようです。 日本も他人事ではないですが…2025/06/28
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