出版社内容情報
ビッグモーター問題、カルテル疑惑、悪質勧誘、レジェンド生保レディの不正、公平性を装った代理店の手数料稼ぎ……。噴出する保険業界の問題に金融庁はどう動くか。当局と業界の暗闘の舞台裏、生損保の内実に迫った渾身のドキュメント。
内容説明
生損保vs.金融庁。いま保険業界が大きく揺れている。車をぶっ壊すビッグモーターへの忖度、カルテル疑惑、地獄の「本業支援」…。損害保険会社では長年の膿が一気に噴出した。生命保険会社でも、レジェンド生保レディの不正に、公平性を装った代理店の手数料稼ぎなど、問題が相次ぎ表面化。向き合う金融庁は何を狙い、どう動くか。当局と業界の「暗闘」の舞台裏、生損保の内実に迫った渾身のドキュメント。
目次
第1章 ビッグモーターの告発者
第2章 損保ジャパンの過ち
第3章 SOMPOHDの転落
第4章 企業文化
第5章 損保業界の膿
第6章 金融庁と生命保険業界
第7章 「生保レディ」
第8章 保険本来のあり方とは?
著者等紹介
柴田秀並[シバタシュウヘイ]
1987年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。2011年、朝日新聞に入社し、現在は経済部記者。金融担当が長く、かんぽ生命保険の不正募集などを取材。社会部調査報道班に在籍中は国土交通省の統計不正や同省OBによる人事介入問題の取材にも携わった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
12
ビックモーターと損保ジャパンの保険金不正請求に関する金融庁の対応と関係者の声を中心にまとめたルポルタージュ。売上を確保するためにあの手この手を繰り出す損保会社とそれをわかって優位に運ぼうとする代理店の関係にようやく社会的なメスが入ったという感じかな。保険会社の本来の客は保険料を払ってくれる人なんだ、という考え方は生保と損保では異なるみたい。2024/07/18
大先生
11
ビッグモーターと損保ジャパン・SOMPOホールディングスに関する内容が本書の3分の2を占めます。「企業文化」を説明するために安田火災の時代まで遡っていたりするので、その辺に興味ない人にはやや冗長と感じられるかもしれません。しかし、保険業界の仕組みだけでなく、社内政治あるある等、社会人にとって、なかなか勉強になる一冊だと思います。「損保の常識、世間の非常識」この業界の闇は深いですね。もちろん生保も酷いけど。金融庁の対応も微妙です。いずれにせよ、保険に加入するときは自分でよく考えないと駄目ですね。2025/03/28
TK39
7
規制業種ならではと言う側面もある。一般的な業種ならどうか?法律に引っかかるわけでもない。いかに競争原理を導入するかが課題ではないかと思う。各社とも利益はあがり、株価も最高水準にある。2024/05/11
MAXKAO
5
損保に興味があって読んだんですが、一番ありがたかったのは生保の変額保険について書かれた部分でした。一括払い込みで加入しようかと思ってましたが、もっと理解するまでちょっとブレーキかけます。2025/04/23
黒頭巾ちゃん
4
★読みづらい文章▼BMへ事故車の紹介数で、損保の自賠責契約数が割り当てられていた▼BMは修理金額ノルマがあり、下回ると叱責と降格があるので新品へ交換したり壊して修理金額を増やしたりして修理金額を増やしていた▼BMと損保ジャパンも営業数字至上主義なので数字しか評価されない風土で、営業マンが絶対となっていた。査定等のバックオフィスは軽視されていた▼損保契約取るためには本業支援による。不動産なら社宅をいくつ借りているか、ディーラーなら購入台数や休日のイベントへの営業参加支援。商品の質は問われていない2024/08/03
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