出版社内容情報
長期戦となったウクライナ戦で国際政治は大きく塗り替えられる。「第三次世界大戦は始まっている」との見方もある中、現下の危機を克服するために戦略的思考を取り戻すことが期待されている。世界のパワーバランスと日本の生き残り戦略をインテリジェンスの第一人者が説く。
内容説明
戦争の危機はなぜ去らないのか?今こそ、価値観外交ではなく現実主義的外交が必要だ。国際関係は、「価値の体系」「利益の体系」「力の体系」が複雑に絡み合った動的体系である。ウクライナ戦争に対する日本の政策は、米国やG7と共同歩調をとり、メディアもロシアを厳しく断罪している。しかし、戦略的思考を欠いたために、戦前の日本では悲劇的事態が起きた。世界地図が塗り替えられる今、その愚を繰り返してはならず、「大国」としての行動が必要とされる。現下の危機を克服するために、戦略的思考を取り戻せ!
目次
第1章 国家間の関係を総合的に整理する―「価値の体系」「力の体系」「利益の体系」の三要素
第2章 「強いロシア」にかけた安倍外交―自国の利益のために何が最適か
第3章 歴史で見るウクライナ戦争―「ガリツィア」と「東ウクライナ」が表象するもの
第4章 コメディドラマ『国民の僕』を読み解く―潜在下にあるウクライナ自身の危機感
第5章 ロシアから見たアメリカ―政治討論番組「グレート・ゲーム」で何が語られているか
第6章 ウクライナと核兵器を考える―朝日新聞のインタビューから(聞き手=編集委員・副島英樹)
著者等紹介
佐藤優[サトウマサル]
作家、元外務省主任分析官。1960年生まれ。同志社大学神学部卒業。同大学大学院神学研究科修了。85年、外務省入省。在ソ連・在ロシア日本大使館勤務。対ロシア外交などで活躍。同志社大学神学部客員教授。著書に『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞)、『十五の夏』(梅棹忠夫・山と探検文学賞)、『池田大作研究』『プーチンの野望』など多数。外交、政治、文学、歴史など幅広い分野で執筆活動を展開した功績により、2020年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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