出版社内容情報
高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
著・文・その他
内容説明
教科書を読む。「戦争小説」を読む。戦争詩を読む。すると、考えたこともなかった景色が見えてくる。人びとを戦争に駆り立てることばの正体が見えてくる。古いニッポンの教科書、世界の教科書を読み、戦争文学の極北『野火』、林芙美子の従軍記を読む。太宰治が作品の中に埋めこんだ、秘密のサインを読む。戦意高揚の国策詩集と、市井の兵士の手づくりの詩集、その超えられない断絶に橋をかける。「彼らの戦争」ではなく「ぼくらの戦争」にふれるために。
目次
第1章 戦争の教科書(ニッポンの教科書;ドイツの教科書、フランスの教科書 ほか)
第2章 「大きなことば」と「小さなことば」(戦争と記憶、庶民の戦争;『この世界の片隅に』の語り方 ほか)
第3章 ほんとうの戦争の話をしよう(正しい戦争の描き方;彼らの戦争なんだぜ)
第4章 ぼくらの戦争なんだぜ(ごはんなんか食べてる場合じゃない;女たちも戦争に行った ほか)
第5章 「戦争小説家」太宰治(加害の国の作家;ずっと戦争だった ほか)
著者等紹介
高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951年生まれ。作家。明治学院大学名誉教授。横浜国立大学経済学部中退。88年『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、2012年『さよならクリスファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。