出版社内容情報
正義無くして、利益も無し。21世紀の課題は、市場経済だけでは解決できない。 資本主義と民主主義を歴史から問い直す、経済学者と政治家の実践知!〈経済学は誕生の経緯からして人類救済の学問である。21世紀は「正義の政治経済学」が必要となる〉――水野和夫 〈資本主義や民主主義の暴走は、「足るを知る」ことの対極にある、「自分さえ良ければいい」という心持ちから生じるのではないか〉――古川元久◎目次よりはじめに・・・古川元久 【第一章】歴史から問い直す グローバリゼーションと資本の暴走/〈雇用の調整弁〉としての派遣制度/ゼロサム競争の限界を知る/成長教を捨て、〈サステナブル〉な社会を etc. 【第二章】資本主義を問い直す 「令和の小日本主義」を考える/「居住面積倍増計画」と地方分散型社会/今こそ金融取引税の導入を/コロナバブルを乗り切るために etc. 【第三章】民主主義を問い直す イデオロギーを超えて思考する/民主主義国家の〈正義〉と〈コモン〉/民主主義における多様性/「定常社会」の〈幸せ〉を見つめ直す etc. おわりに ・・・ 水野和夫
内容説明
正義無くして、利益も無し。なぜ、「政治経済学」が今こそ必要なのか?コロナ禍で明らかになった新自由主義と成長政策の限界。21世紀の課題は、市場経済だけでは解決できない―。パンデミックが白日のもとに晒した未来地図の航路は、道徳、倫理、法律、そして歴史を礎とする政治経済学こそが針路となる。資本主義を問い直し、民主主義を問い直す。アウグスティヌスからグレーバーまで、社会を生き抜く実践知がここに!
目次
はじめに―暴走する資本主義・民主主義
第1章 歴史から問い直す(愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ;テクノロジーの進化による“退化”;グローバリゼーションと資本の暴走 ほか)
第2章 資本主義を問い直す(社会の“レジリエンス”を育てる;「令和の小日本主義」を考える;バブルという名のブロック経済 ほか)
第3章 民主主義を問い直す(イデオロギーを超えて思考する;吸い上げられる富、転嫁される罪;民主主義国家の“正義”と“コモン” ほか)
おわりに―正義とはすべての人の救済である
著者等紹介
水野和夫[ミズノカズオ]
1953年、愛知県生まれ。法政大学教授、博士(経済学)。77年、早稲田大学政治経済学部卒業。埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了。三菱UFJ証券チーフエコノミスト、内閣官房内閣審議官などを経て現職。著書多数
古川元久[フルカワモトヒサ]
1965年、愛知県生まれ。88年、東京大学法学部卒業後、大蔵省(現・財務省)入省。米国コロンビア大学大学院留学。94年、大蔵省退官。96年、衆議院議員選挙初当選。以降8期連続当選(愛知二区)。内閣官房副長官、国家戦略担当大臣、経済財政政策担当大臣、科学技術政策担当大臣、宇宙政策担当大臣などを歴任。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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