出版社内容情報
天皇系譜に初代神武天皇以来、断絶がなかったとするのは、明治政府の創出だった! 『古事記』『日本書紀』の天皇系譜に加え、考古学資料、文化人類学の母系社会の系譜の調査資料を紐解きながら、日本古代における族長位継承の源流に迫る!
内容説明
皇位継承への新たな視点―。近代国家日本と緊密に結びついている、六〇〇年代末の天武・持統政権時代に形を整えた古代天皇制。しかし、天皇位の男系かつ男子継承絶対主義が台頭したのは、古代ではなく、明治時代中期だった…。知られざる、記紀系譜の源流に迫る!
目次
第1章 天皇位継承の古代と現代
第2章 「古来」とはいつからか
第3章 “古代の古代”と“古代の近代”
第4章 神話伝承の中の系譜
第5章 男系系譜と女系系譜の交錯
第6章 女性リーダーの存在
第7章 母系制民族の女系系譜の実態
第8章 記紀の天皇系譜の形成
第9章 残された女系継承の痕跡
第10章 地方有力者層の男系・女系の交錯
終章 ヤマト的なるものの根源から天皇位継承について考える
著者等紹介
工藤隆[クドウタカシ]
1942年栃木県生まれ。東京大学経済学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学。大東文化大学文学部日本文学科講師・助教授・教授を経て、同大名誉教授。日本古代文学専攻。中国雲南省雲南民族学院・雲南省民族研究所客員研究員(1995年4月~96年3月)。著書に、『歌垣の世界』(日本歌謡学会第33回志田延義賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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よしあき
百式改(公論サポーター東海)
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