朝日新書<br> 妻に言えない夫の本音―仕事と子育てをめぐる葛藤の正体

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朝日新書
妻に言えない夫の本音―仕事と子育てをめぐる葛藤の正体

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022950970
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

男性の育児参加が推進される陰で、男性の育休取得率はたったの6%。なぜか? 今まで通りの仕事を担いつつ、いざ育児にかかわれば、奇異の目や過剰な称賛にさらされる。そんな父親の実像を明らかにし、奇麗事では済まされない社会の深層に迫る。

内容説明

仕事と育児の両立に悪戦苦闘する、父親たちが語る真実とは―。今までと変わらない仕事上の期待を担いながら、いざ育児に関われば、奇異の目や過剰な称賛にさらされ、ことあるごとに「お母さんは?」と聞かれる…。「男は仕事、女は家庭」という性別役割分担の意識がなかなかなくならない日本で、芽生えつつある変化の兆しを、少しずつ語られ始めた「父親のモヤモヤ」を手掛かりに追った。

目次

はじめに―行き場のない感情が渦巻いている
第1章 僕たちは「イクメン」ではない(「父親のモヤモヤ」を語れる場所がない;「イクメン」という言葉では語りつくせない現実 ほか)
第2章 「男は仕事、女は家庭」でなくてもいい(性別役割分担の意識を下支えする「母性神話」;「子にはお母さんが一番」と言われ続けた男性の苦悩 ほか)
第3章 育児は幸せでつらいけど(「無償の愛」という言葉では割り切れない感情;育休の取得にハードルを感じる男性の本音 ほか)
第4章 父親の子育てを当たり前にしたい(「公的な社会」と「私的な家庭」。それぞれの厄介事と向き合う;「父子帰省」なら、過度な気遣いから解放される ほか)
おわりに―父親を主語として、人生を編み直す

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だまだまこ

50
まだ子育ては未経験だが、結婚当初は共働きでの家事の負担にもやもやがあり、子育てでどうしたら上手く夫婦で家事育児を両立して家族で仲良く過ごしていけるのかと悩み読んだ本。「イクメン」への違和感は「両立疲れ群」と「特別視への違和感群」の2グループに分けられるそう。夫の育児参加は個人の努力だけでなく、社会の風潮も大いに影響することを改めて感じた。先日読んだ「ライフシフト」的な考え方で夫婦で支え合っていかねば、心身ともに行き詰まってしまうのだと思う。社会を変えるには、当事者が声を上げていくことが大事。難しいけど…。2020/12/08

おかむら

33
イクメン第2世代。育児に関わらないといけなくなった夫たちの心中を取材。「主たる稼ぎ手は男性」という世の中の構造が変わっていかない限りイクメン(&もちろん妻)のモヤモヤ感も続くのかなあ。女性はわりと色んな所で夫のダメさ加減を言い合って盛り上がってストレス発散するのに対し、男性同士ってなんだかあんまり妻のダメさを言い合わないよねー、なんでか。2020/11/18

katoyann

23
育児休業を取得した当事者の父親として、育児にまつわる父親の悩みをテーマに取材した記事を書籍化したものである。固定的な性役割分担が現状として残り、育児が女性に皺寄せされている課題を踏まえながら、男性が育児に携わる時間を確保しにくい社会状況を説明している。まず、企業側の無理解がある。育休や時短勤務を申請すると、「人手が足りないの分かってるよね?」と上司から嫌味を言われる事例もある。次にその無理解とセットになった超長時間労働がある。その一方で、記者は仕事中心の価値観を問い直すべきとする。真剣な姿勢に好感を持つ。2021/10/04

C-biscuit

17
図書館で借りる。「イクメン」という言葉ができてすでに10年だという。世間では男性の育児休暇取得などの活用が広がっているようであるが、実際は7%ということで、まだまだ取得率が低い。そのような中、実際に育児休暇を取得し、育児に参加した男性陣のモヤモヤした思いが書かれている本である。一つ一つにドラマがあるような気がするのと、またまだ育児中の自分からすると非常に共感する内容である。マイノリティーの域を出ない限り父親のモヤモヤ感は解消されないのだろうと思う。逆に現在専業主婦の妻には感謝したいとも思う。ありがたい。2021/01/13

謙信公

15
仕事と家庭の両立に疲れ、子育ての主体と見られず(特別視への違和感)にモヤモヤし、誰にも本音を言えずに孤立する。父親にそうした葛藤をもたらすのは、「男は仕事」という価値観や労働慣行だった。一方で、子育てそれ自体はもちろんのこと、「ダブルケア」や「PTA」などに負担を感じる人も少なくない。子どもを育てるとは、公的な社会と私的な家庭という二つの領域の厄介事と向き合うこと。「イクメン」「ワーママ」が死語となり、「つまらないことに悩んでいたんだね。いまの時代じゃ、考えられないよ」こう言える時代になればいいなと思う。2025/06/25

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