出版社内容情報
AI(人工知能)が人間の脳を凌駕する「シンギュラリティー」の時代が遅からず到来する? 医療、金融、教育、政治、治安から結婚までさまざまな分野で進む技術革新。その最前線を朝日新聞記者が国内外で取材し、これから10年の日本と世界を予測する。人類の未来はユートピアかディストピアか。
目次
序章 私たちはいまどこにいるか(ユヴァル・ノア・ハラリ氏インタビュー 「データに支配されないよう己を知り抵抗を」;テクノロジー・独裁・無用者階級―ハラリ氏のメッセージを読み解く ほか)
1章 未来への大転換(AIは人手不足の救世主か;「働かなくていい」社会か「働けない」社会か―雇用とベーシックインカム ほか)
2章 見えないルーラー(支配者)(データを持つものの圧倒的な力;個人情報はどう使われているか ほか)
3章 いま考えるべきこと(AIの判断根拠がわからない「ブラックボックス」問題;個人情報保護法は頼りになるか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kubottar
22
AI系の本を読んでいるとスキルがない人間はお先真っ暗のような気がしてくるが、逆に今まで機械がやるような仕事を無理して人間にやらせていたとも言える。これから先、人間のやれる仕事はどんどん少なくなっていくことは確実で、その時自分はどう生きるのかを今から模索しておくべきだ。2021/02/08
大竹 粋
7
テクノロジーを新聞記者がわかりやすく解説してくれる。個人の著者が売名的にとんがるのではなく。それにしても認証ビジネスに少し関わる身として、どんな社会に繋がるのか、確信なく進めて良いのか、深い倫理観が試されている事に気付かされる。2021/07/31
復活!! あくびちゃん!
4
「テクノロジーの未来」についてというタイトルだが、どちらかというと、現在のテクノロジーの課題をつらつらと書かれている本。色々と書いてあるが、ただ書いてあるだけで、未来への示唆は書かれていない。現状を認識するには良いが、「で、どうしたいの?」という言葉が頭から離れない本でした。2020/05/27
hide
4
★☆☆☆☆☆冒頭のハラリ氏へのインタビューにつられて読んでしまった。今更ながら、我が国、日本は、どんな新技術が到来しだとしても、シンギュラリティが起こったとしても、常に蚊帳の外だということを思い知ることができ、暗澹たる気持ちになった。一般人が未来技術系の読み物(特に娯楽として読むなら)を読むのなら、「シン・ニホン」のような明るい未来を想像できる本が個人的には、良いと思った。2020/06/28
Good Tomorrow
2
AI、ビッグデータ、プラットフォーマーに関する課題をシンギュラリティを見据えて考察している本書。バイオテクノロジーはあまり触れられていませんが、AI時代のルールを考えさせられる一冊でした。世界は大きく3つの価値観でせめぎ合いな中にあり、民間と市場の力で動く米国。人権を前面に出す欧州。国家によるデータ統制が進む中国。日本はどんな流れになるのか、楽しみと怖さが入り交じる。マイナンバーカードが信用スコア社会の入口なのかな?まだ普及15%。使い途の方向性がまだ分からないなぁ。2020/06/28