出版社内容情報
戦国を描いた司馬遼太郎の世界を記者が歩く、週刊朝日の人気連載をまとめたムックです。第1部は「『国盗り物語』の世界を訪ねて」で、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で脚光を浴びた明智光秀、織田信長の宿命的な対決を考えます。第2部は「『豊臣家の人々』の世界」。天下人になった豊臣秀吉の家族や親戚に生まれた人々の悲劇を描きます。本文とともに、光秀、信長ゆかりの岐阜、近江、京都、丹波を始め、宇喜多秀家ゆかりの八丈島などオールカラーで小説の世界を再現しています。12年にわたる連載で、累計約100万部になる人気シリーズです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
17
大御所司馬遼太郎の司馬史観を探求した本で、司馬史観がとらえた日本の戦国時代を考える本。中々に面白い本であった。只の病気の症状だと思っていたのと偉大な作家である彼の事を存じ上げなかったこともあり、生前の彼には冷酷な事をしたので、彼には頭が上がらないが、彼の意思を引き継ぐ人が出てくる事を楽しみにしたい。又本当かどうか分からんが、持病の幻聴によると『司馬遼太郎も、今一度日本に生まれて書と歴史の探求をしたい。』と聞こえておりました。彼の偉大さに接し、自分も、彼の様な文豪には成れんと思うが、愛書家になりたいと思った2021/04/01
剛腕伝説
15
「国盗り物語」「豊臣家の人々」その他の著書を紐解きながら、明智光秀、細川幽斎、浮田秀家、豊臣秀次等にスポットライトを当て、分析した一冊。内容が濃く改めてためになった。2021/11/13
KF
13
途中で図書館から本を借りたりして長い事かけてしまった。明智光秀の時代、細川家と肥後もっこす、豊臣家の人々、追討安野光雅、追討李登輝、小林修写真集。一頁たりとも無にせず読み尽くした。どの章のどの人物も魅力的に読ませてもらえた。この人が一番、とはどれも言えない。が、重さで言うと光秀だけで150頁、豊臣家の人々で70頁、李登輝で25頁。どれも感心し、興奮しまくりだった。先週読んだ足利幕府も知識に欠ける部分がある為に面白かったが今回は絶品だった。どの登場人物も良かった、書いた司馬遼太郎、育てた読者も皆良かった。2021/10/13