出版社内容情報
フェルメール作品を全点踏破している両著者が、なぜそこまでフェルメールに惹かれるのか、その魅力と見どころのポイント、お互いの解釈にウンチク、全点踏破の苦労と楽しさなどを語りつくす。さらに、『盗まれたフェルメール』(新潮社)の著作もある朽木氏による、盗まれたままの作品や見つかった作品のストーリー、その後の展開などの解説も。「読めば、フェルメールのことが、すっかりわかった気になる」一冊。
内容説明
空前のフェルメールブームは、なぜ起きたのか―。私たちはフェルメールに、なぜ惹かれるのか―。その魅力と見どころのポイント、お互いの解釈、ウンチク、巡礼の旅の苦労と楽しさ、盗まれた作品の行方などを語りつくす。全点踏破のふたりが初対談。世界一わかりやすいフェルメール論がついに登場。
目次
1 フェルメールのモデルを読む
2 フェルメールの謎を読む
3 フェルメールの技を読む
4 盗まれたフェルメールの行方を読む
第5章 フェルメール・フィーバーを読む
6 フェルメールの真贋を読む
7 フェルメールの旅
著者等紹介
朽木ゆり子[クチキユリコ]
ノンフィクション作家。東京生まれ。エスクァイア日本版副編集長を経て、1994年にニューヨーク移住
福岡伸一[フクオカシンイチ]
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。青山学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
14
福岡伸一先生著書11冊目&朽木ゆり子著書3冊目。12年刊行。どちらも美術史学者ではなく、生物学者とジャーナリスト。でも、両者とも「フェルメール全点踏破」の好事家。視点が新鮮でとても興味深い。二人の化学反応も乙。所蔵されている海外の美術館へ行く時間旅行と国内で開催される展覧会との対比が印象的。やった者にしか分からない感覚が羨ましい。サクッとあっと言う間に読み終えてしまった。予習完了。いよいよ小林頼子著書「フェルメール論」を手に取る。映画「真珠の耳飾りの少女」と「消えたフェルメールを探して」も観なければ。 2024/02/10
yakinori
5
フェルメールマニアふたりによる対談。絵そのものに対することよりも、どちらかというとそれが描かれたり買われたり、盗まれたりした背景について語り合っている印象。フェルメールの絵がどういうものかある程度分かって読んだ方が楽しめるのではないかと思う。フェルメール初心者としては、話題に出た絵はできれば小さくてもいいので何か写真などを入れて欲しかった。2020/02/16
ぬらりひょん
4
福岡伸一氏関連第3弾。『光の王国』とほとんど同じような内容ではあります。フェルメールは寡作で37点(真贋の問われているものもあるようですが)、レンブラントは350点くらい、ルーベンスになると数千点も残しているそうです。この微妙な37点という数字が、全点踏破を誘うんでしょうね。食事がまずいというオランダ。マウリッツハイス美術館の改装が終わって、「真珠の耳飾の少女」がアメリカから戻ってきたら行ってみたいですな。2013/04/12
coco
3
真珠の耳飾りの少女に魅了されフェルメールを知りたくなったので。読んでなおさら、もっと知りたくなりました。2013/03/03
ngo
2
絵が描かれたときの時代背景、絵に込められた思想、扱われた技法などなど…。我々がフェルメールの絵を評価するのは単なる絵自体の綺麗さや美しさだけでなく、こういった「物語」に共感するから。物事の鑑賞の本質は「物事」の理解だ。