内容説明
逆境のとき、人はどう動けばいいか?―それが、本書のテーマである。禅はあますところなく、その智慧を授けてくれる。
目次
第1章 逆境は人を磨く(逆境は人を磨く;人の本能には逆境を乗り越える力がある ほか)
第2章 「転じる力」で切り抜ける(「運命に左右される」ことはありえない;「転じる力」で逆境を脱出する ほか)
第3章 阿呆になれ!(自分を阿呆に落とす;きびしい状況に自らを追い込む ほか)
第4章 不安に正体なし(不安に正体なし;安心を求め過ぎるから不安が増す ほか)
第5章 壁は、ない。(逆境はあって、ない;「想定外」という発想は根本から間違っている ほか)
著者等紹介
有馬頼底[アリマライテイ]
1933年、有馬正頼男爵の次男として東京に生まれる。8歳のとき大分県日田市の岳林寺で得度。55年、京都の臨済宗相国寺に入り、71年に相国寺派教学部長。84年、相国寺承天閣美術館を設立したのち館長。88年、京都仏教会理事長。古都税や京都のビル高層化に異議・伝統保持に尽力。95年から臨済宗相国寺派管長。能書家として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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5 よういち
71
人生で遭遇する逆境を如何にして乗り越えるかを禅の教えに学ぶ◆西洋の合理的な考え方よりも、私にはこちらの考え方がしっくりくる。非合理の中で見えてくる生きるということの本質◆逆境は人を磨く。雑草のしぶとさは生命が本来持つ本能の強さ。いかなる生命もひたすら生きようとする本能の強さがある。自殺を考えるのは人間だけで、自然のものは全て、一瞬一瞬、その生命を完全燃焼させる。そこには自らの生命を閉ざそうとする計らいは微塵もない。人は言葉で考えることができる故、生き物として致命的な弱さを抱えたが、本来、本能は強いものだ。2018/09/27
D-5
0
★★★★2016/07/05
レーモン
0
得るものがあれば、失うものがある。そういう考え方をしたことがなかったなぁ。確かに、そう思うと、考えの幅が非常に広がるように感じます。人は、小さく細かく考えがちになり、袋小路にはまる。だからこそ、大きな視点でいつも考えるようにしなければいけないと思うのです。大きな視点からは、何かしらの対策がいつもでてくるのです。そのためのフレームワークとして禅という考え方も面白いなと思いました。2014/05/18
Osamu Inoue
0
壁を破る智慧。先人は偉大だ。2014/04/22
khagi
0
禅坊主のイメージが一休さんから鉄鼠の檻に変わって結構経ちます。文字になった禅なので同じような内容になりがちですが、年齢によって受け取り方は変わるので、これからも忘れた頃に新しいものを読んでいきたいところです2014/01/09