内容説明
留学して1カ月でディベートに挑戦。模擬国連の代表になり、オーストラリアへ。高校生世界大会で、こんどはオランダのハーグまで。国政選挙の運動員、アムネスティの活動家…と、狭い日本から世界に羽ばたいた高校生の記録。
目次
第1章 理想の授業に出合った(ニュージーランドの高校を選んだ理由;ニュージーランドの教育の特徴;ボーイズ・ハイ(12年生)の選択科目 ほか)
第2章 たくさんの課外活動に参加した(ディベート―言葉の定義から始める;ニュージーランド模擬国連全国大会―多くの友情が生まれた。;オーストラリア国連青年会議―画期的提案を承認させる ほか)
第3章 豊かさ・意見の異なるホームステイ先(弁護士のスティルマン家;福祉手当に頼るホーク家;年金生活者のパテル家 ほか)
第4章 ニュージーランド高校留学案内
著者等紹介
池部敦[イケベアツシ]
1988年東京生まれ。2005年2月、交換留学生としてニュージーランド・ハミルトン市の公立高校・ハミルトン男子高校に入学。2006年2月、私費留学生として同じハミルトン市のヒルクレスト高校に転校、12月に卒業。ヒルクレスト高校でアムネスティクラブを設立。オーストラリアの高校生国連青年会議およびオランダ・ハーグで行われた高校生国際模擬国連にニュージーランド代表の一員として出席。現在、アメリカ東部のリベラルアーツ・カレッジに在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タテ
1
ニュージーランドの高校は、調査(下調べ)やディスカッションやプレゼンテーション能力向上を重視した授業内容と、教員の授業スタンスが魅力的。日本を含めた東アジアの受験勉強とは、明らかに異なり、羨ましく感じますね。2016/07/08
Kazuki Yama
0
NZにおける社会問題などの問題点を言及せずに、「自分のアイデンティティはKiwiだ」というところが、アメリカの問題点をみずにアメリカを理想の国家モデルとする人々とある種の共通性・類似性を感じる。少なくとも、この本の著者は進歩史観による学術における西洋文明の卓越性と現実の人間におけるそれとを区別して考えたほうがより賢明だと思う。たしかに日本の管理教育は論外だとしてもNZの教育の多くが制度として必ずしも優れているとは思えない。著者はそこにこそ言及すべきであったと思う。ただ、全体を通して非常に面白い本だった。2009/08/18