出版社内容情報
【芸術生活/コミック劇画】古今東西の童話や民話を諸星大二郎流にアレンジした魅惑的なブラック・メルヘン。「瓜子姫とアマンジャク」、「シンデレラの沓」、「見るなの座敷」、「悪魔の煤けた相棒」、「竹青」の5編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Vakira
48
大二郎さん祭り、4冊目。平成25年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞作品「瓜子姫とアマンジャク」「シンデレラの沓」「見るなの座敷」「悪魔の煤けた相棒」「竹青」の5ツの短編集。古今東西の民話、童話を大二郎流アレンジ。中国も加え和洋折衷ならぬ和漢洋。この頃の作品は読んでなかったので初読みで新鮮。う~ん どれも傑作。手塚治虫さんが大二郎さんの様な画は書けないと言ったそうですが、画ではなくこの発想と世界観がまねできない、っといったところではないでしょうか(しりあがり寿さんはパロディーにしてましたが)さ~て次いってみよう2021/09/26
たまきら
29
備忘録:童話・民謡を基に諸星さんが描くストーリー、面白かったです。こんな切ない瓜子姫、はじめて。竹青もとても素敵でした。あとがきで和洋中抱き合わせにした理由が書いてあって、ついでに和華蘭(わからん)という和洋中の同義語を知りました。ふふ、わからん、かあ…著者の世界にぴったりの言葉な気がしました。2024/09/13
阿部義彦
16
日本の民話やグリム童話などを題材として、諸星大二郎さんが2012年頃に隔月刊誌にマイペースで連載したものです。この本の単行本化の翌年に、『芸術選奨文部科学大臣賞』を受賞しました。個人的には鴉が大好きなのでラストの『竹青』が良かったですね。珍しくハッピーエンドですね。『瓜子姫とアマンジャク』のラストは何とも切ないです。これからもマイペースで新作の発表を待ってます。2024/08/08
アズル
15
なんとなくあっさりとした作品集。瓜子姫の行方が気になります。ちゃんと佐渡に行けたかしら? 「悪魔の煤けた相棒」もハードボイルドな雰囲気で面白かったです。2016/09/03
Bo-he-mian
11
魅惑的な表紙絵とタイトルに釣られて購入。諸星さんは、既存の民話やお伽噺を題材に短編を描かれる事も多いが、リメイクというよりは、同じ材料を使って全く違った料理をつくる、という感じで、実は原型を留めていないものが多い(笑)。◆「瓜子姫とアマンジャク」: 子供の頃、瓜子姫の物語に描かれたあまのじゃくの挿絵が怖くて幼少時のトラウマ昔話だったのだが、本作は託宣の巫女・瓜子姫と森に棲むもののけの交流譚になっている。姫は占いが当たらなくなれば、新しい姫と替えられ、殺されてしまうのだ(つづく)。2021/01/02
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