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出版社内容情報
【文学/日本文学小説】高校生の僕と幼なじみの日和が所属する、超常現象研究部が夏合宿で訪れたのは、廃校になったばかりの中学校。台風直撃の予報の中、強行された合宿で先輩の変死体が発見される。惨劇を機に、嵐の廃校で明かされる三つの罪、愛しくも残酷な真実──。
内容説明
高校生の僕と幼なじみの日和は、超常現象研究部の夏合宿で、廃校となった中学校を訪れる。ここは僕と日和と、忘れられない「彼」が過ごした思い出の場所。台風が直撃する中、強行された合宿を満喫していた部員たち。しかし先輩の変死体が発見され、嵐で孤立した校内で事件が続き―。
著者等紹介
梨沙[リサ]
愛知県出身。2007年、『華鬼』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
24
廃校となった中学校での部の夏合宿で、超常現象研究部に所属する病弱な男子高校生・神神神(かがみしん)と幼馴染・天道日和が巻き込まれてゆく惨劇。プロローグから不穏な雰囲気を感じさせながら始まった合宿。お互いの存在を大切に思っているだけなのに、周囲の身勝手な思惑や悪意に振り回される構図がやりきれなくて、辛く苦しい状況の中でお互いへの想いを改めて自覚してゆく描写がとても切なかったです。そんな二人には厳しい結末とも感じましたが、意外な形で残された二人の絆と、支えてくれる暖かい家族の存在がせめてもの救いに思えました。2016/02/18
周到&執拗
22
不気味な噂が立つ廃校で夏合宿を行う超常現象研究部のメンバーたちを、次々と襲う異常な出来事。そしてついに殺人事件が…。まるで「金田一少年の事件簿」のような序盤の展開(犯人はもちろん“黒い影”w)。だが半分を過ぎたあたりで思わぬ人物に闇が差し、傍観者的なシリーズキャラなどありえないことが判ってくる。あとはひたすら陰惨なストーリー。犯行トリックは比較的看破しやすいものだが、作者の狙いは事件解決後、犯人の語る言葉にある。その哀切な告白と意外な結末が胸を打つ。まあでもやっぱり殺し過ぎだけどね。2016/04/02
幸音
14
表紙買い。超常現象研究部の夏合宿で訪れた、神神神の廃墟の母校で起こるクローズドサークル。青春ミステリと謳っているけれど、爽やかな読後感とは程遠く苦い。神に対する過激なスキンシップの時点で泉屋に嫌悪感を抱いたけど、その後の部員のそれぞれの語りがすごく身勝手だった。艶子先生が年齢のわりにふわふわしていると思ったけど、中盤のあの発狂したような様子は苛立った。そんな中で祭さんの存在が救い。家族同然のいとこで幼馴染みの日和に腕時計をプレゼントするシーンが可愛らしくてお気に入り。タイトルの3つの罪が分からない。2016/03/06
紅羽
10
神が3つで神神神(かがみしん)…は幼馴染みの日和と部活の合宿で廃校を訪れた。そこで次々と思いもよらないような事件に巻き込まれていくサスペンスホラー調の作品。最初は爽やかな青春ミステリのようなテイストで進んでいくのですが、合宿中に台風が来てクローズドサークル的な状況に陥り、更に先輩の無残な死体が発見された辺りから徐々にサスペンス色が濃くなってきます。ラストも何かすっきりしない。面白いとは思いますが重く切なさの残る作品でした。2020/07/28
シアン
7
ポップな表紙とは裏腹に、かなり重くて切ないお話。青春ミステリかと思いきや、ホラーっぽくもあり、でもどちらでもない気もする。クローズドサークル物なので、割と早くに展開は読めてしまうけれど、それでも読みごたえのある作品。2016/06/16