出版社内容情報
4月の人事異動で主任への昇進を果たし、喜び勇んでご褒美キャンプに繰り出す千晶。大好きなソロキャンで、ゆったりと焚火を楽しもう! しかし、なぜか彼女の周りには、事情を抱える人たちが集まってきて……。書き下ろし人気シリーズ第3弾!
内容説明
焚き火グリルにのせたホットサンドメーカーで作るお好み焼き。その完成度に舌鼓を打つ千晶だが、随時見回りに来るキャンプ場の管理人に興をそがれてしまう。やがて、過去に起きた意外な事故を知ったお節介な彼女は、つい管理室の扉を叩いていて…。人気シリーズ第3弾。
著者等紹介
秋川滝美[アキカワタキミ]
作家。2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。同年に『いい加減な夜食』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ウッディ
103
不登校の女子高生の進学相談に乗ったり、後輩の推し活の悩みを聞いたり、親のネグレクトを受けた中学生にたき火の手ほどきをしたりと、ソロキャンと言いながら、なかなか一人になれない千晶。キャンプとたき火が好きのOLのシリーズ、新刊が出ると手に取ってしまうが、少し飽きてきた感じです。自分で作ったアウトドア料理を自画自賛するのも良いけど、たき火の炎を見つめながら、もう少し自分を深く見つめなおして欲しいと思うのは自分だけしょうか?著者が好んでよく使う「・・・上等」という言い回しも鼻につくようになってきたかなぁ。2025/06/10
みかん🍊
90
このシリーズも3作目、前回関わったキャンプ場の叔父姪や後輩、元天敵の双子の兄弟なども登場、ソロキャンプしながらも関わった人を手助けしてしまうお人好しだが、昔カンウセラーを目指していたとはいえ他人を助ける事は出来ない結局は自分がいい気持ちになりたいだけだと落ち込むが「やらない善よりやる偽善」たとえ偽善でもそれで一人でも助かったり救われたりする人がいればそれでいいと思う、キャンプへ行くのはもう面倒と思ってしまうが、焚き木を観ながら美味しい珈琲や料理は食べたい。2024/09/20
おしゃべりメガネ
90
なんだかんだで気がつけばシリーズ第3弾に。まさしくタイトルどおり、ひたすらキャンプの話がてんこ盛りです。構成自体は基本、連作スタイルですが主人公「千晶」本人の成長や過去作品で関わった人達も登場します。キャンプに関する描写はいつも通り、ギアからキャンプ飯までこれでもかとびっしり書きこまれています。更に本作はキャンプとは少し離れた距離感であらゆる人間ドラマもさらりと綴られており、「千晶」本人にも影響があったようです。特に最終話はちょっとシリアスな雰囲気からのほっこりモードで、スッキリ読後感でしめてくれました。2024/08/11
ツン
75
「やらない善よりやる偽善」ってそのとおりだし、情けは人の為ならずでも当たり前、それでいいですよね。と思いました。2024/08/11
ゆみねこ
75
シリーズ第3弾。ソロキャンを楽しむ千晶は持ち前のお節介を発揮して不登校の未来にアドバイスをしたり、後輩・花恵の悩みに寄り添ったり。焚き火をきっかけに家庭に問題を抱える少年と知り合う。そして高圧的な管理人のいるキャンプ場では彼女の持つトラウマと向き合う。ソロキャンを楽しみながら人間的にも成長する千晶のこれからが楽しみになる。キャンプ飯が美味そう!2024/08/08