出版社内容情報
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を読み解くための最良の一冊。源頼朝、北条政子、北条義時、後白河法皇、そして後鳥羽院……。源平合戦から承久の乱までを描いた、歴史小説の第一人者による傑作歴史エッセイ集。歴史時代小説、大河ドラマファン必読!
内容説明
日本史上初の武家政権・鎌倉幕府を開いた源頼朝。その妻・北条政子と弟の北条義時、異相の帝王・後白河法皇…。源平合戦・鎌倉幕府の成立から承久の乱まで、激動の歴史と濃密な人間ドラマを描く。歴史小説の第一人者による傑作歴史エッセイ集。
目次
頼朝とその周辺の人びと(源頼朝;北条政子;比企尼と阿波局 ほか)
逞しき東国武者(三浦一族;伊豆の軍団;武蔵七党)
西国の権謀家たち(後白河法皇;源通親;後鳥羽院と藤原定家)
著者等紹介
永井路子[ナガイミチコ]
1925年東京生まれ。東京女子大学卒業。64年『炎環』で直木賞、82年『氷輪』で女流文学賞、84年菊池寛賞、88年『雲と風と』ほかで吉川英治文学賞、2009年『岩倉具視』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃいろ子
39
大好きな永井路子さんが鎌倉を描いた本は実は他にも購入していて、本当は大河が始まる前に読破するつもりでいたのに(汗)でも例え大河が終わってもこれからも大好きな時代であることには変わりないのでゆっくり楽しむつもりであります(笑) 永井さん的には頼朝が立ち上がったから武士の世が成ったのだという説には、それはちょっとという拘りがおありで。それは他の著書を読んで理解していた。それでもこれを描かれた理由があとがきに。 頼朝を巡る曲者たちをそれぞれ描かれていて、とても楽しく興味深く読めた!! 2022/12/11
クラムボン
29
今回「鎌倉殿の13人」の放送を機に復刊された。元々は永井路子の一連の鎌倉物の一つとして、1979年の大河「草燃える」の原作でもあったのだが。しかし読み終えての印象は「鎌倉殿」の為に書き下ろしたかの如きだ。特に永井描く頼朝像がそのまま脚本の三谷幸喜に乗り移ったようだ。一人頼朝だけでは無い、北条義時・政子もまた然り。伊豆の弱小軍団、三浦一族などの東国武士団など、ことごとく「鎌倉殿」と重なり合う。最良の大河ドラマのガイドブックだと思う。 2022/06/03
びっぐすとん
22
大河ドラマを楽しむために勉強しようと買ってみた。今まで鎌倉時代に興味がなかったので教科書に書いてあることしか知らず、個々の人物のことなど何も知らなかったので、人物毎の章だてはわかりやすく面白かった。歴史の駆け引きの中に今まであまり脚光を浴びてこなかった「乳母・乳母子」の繋がりが影響しているとの指摘が目新しかった。産みの親より育ての親じゃないけど、歴史書や物語の主役にはならなくても大きな存在だったようだ。武士の棟梁と言いつつ都育ちの頼朝は内心ワイルド過ぎる関東武者にウンザリすることもあったんじゃないかな。2022/02/23
ようはん
18
源頼朝というよりは頼朝を取り巻く人物について語られ、「鎌倉殿の13人」の劇中でクローズアップされた人物が数多い。当時の公家や武家社会においては乳母の重要性は高く、源頼朝の初期人材においては比企尼らの乳母達の関係性が強い。源頼家の悲劇も乳母を通じて比企氏の影響力が強かった頼家に対し政子の妹である阿波局を乳母とした実朝を擁する北条氏陣営の対立とも言える。2024/02/27
えりまき
17
2024(54)「北条政子」からの永井さん2冊目。エッセイ。頼朝サイドからの人間関係色々。勉強になります。「鎌倉殿の13人」を見ればよかったと後悔。主人公北条義時が小栗旬さん。源頼朝が大泉洋さん。北条政子が小池栄子さん。源義経が菅田将暉さん。後白河法皇が西田敏行さん。 2024/02/29