出版社内容情報
スコットランドヤード時代の右京の元相棒・南井十が東京に現れた。相次ぐ殺人事件はロンドンの事件の再来か? 最強の宿敵との最終決戦に挑む「善悪の彼岸」、“平成の毒婦”こと遠峰小夜子に特命係が再び翻弄される「いびつな真珠の女」など5篇を収録。
著者等紹介
輿水泰弘[コシミズヤスヒロ]
1960年生まれ。フリーのコピーライターを経て脚本家デビュー。第23回橋田賞受賞
徳永富彦[トクナガトミヒコ]
1974年生まれ。脚本監督作品で各国の映画祭にて20代より評価を得る。「ドラゴンクエストヒーローズ2」など、ゲーム・漫画原作にも執筆の場を広げている
根本ノンジ[ネモトノンジ]
1969年生まれ。小劇団の作演出、構成作家などを経て、脚本家
山本むつみ[ヤマモトムツミ]
北海道生まれ。出版社勤務を経て、2004年に「御宿かわせみ第二章」で脚本家デビュー。第28回橋田賞受賞
児玉頼子[コダマヨリコ]
宮崎県生まれ。作詞家・売野雅勇に師事し、その後マネージメント業を経て、ドラマ「女と男と物語」にて脚本家デビュー
太田愛[オオタアイ]
1997年に脚本家デビュー。2012年に長編小説「犯罪者」で小説家としても活動を始める
碇卯人[イカリウヒト]
1960年生まれ。鹿児島県の離島に暮らす某ミステリ作家の別名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二分五厘
21
『善悪の彼岸』南井十(つなし)来日。逮捕の出来ない犯罪者に立ち向かう特命係。勝ち負けの問題は法と犯罪の問題へ、そして犯罪者は善悪の彼岸の彼方へ。『薔薇と髭との間に…』〈薔薇の里〉〈髭の里〉に通う右京さんを想像してみた(≧∇≦)b『ディープフェイク・エクスペリメント』警視庁を揺るがす杉下右京の"推理力減退症候群"(笑)。寛解させるのは免疫力か〈花の里〉か、いえいえ事件でしょ。巷に出回るディープフェイク動画、更には鶴田翁助官房長官登場はseason19のVRやAI犯罪へと繋がる伏線か。小手鞠さんもここで登場。2021/09/12
Richard Thornburg
18
感想:★★★ 6篇の短篇で構成されています。 本作では過去の「相棒」シリーズに絡む事件があり、個人的には最初の「善悪の彼岸」が一番印象的でした。 「善悪の彼岸」ではseason16の「倫敦からの客人」で登場した南井十が再登場。 「倫敦からの客人」ではダークな部分を残して事件の根本になる部分は解決感のないまま終了していたのが心残りだったのですが、本作の「善悪の彼岸」で見事に回収しています。 ただ、その真相はあまりにも切なく、タイトルの意味がストレートに心に響く作品でした。 2021/02/27
*
12
【「細工は流々、仕上げを御覧じろ、ですよ」】全てのエピソードが過去シーズンと繋がっており、ますます大河ドラマ化が進む(思わぬタイミングでゲストや設定が復活し、読む側、観る側にとっては記憶力が試されます)。ここまで人物相関図が広がると、またスピンオフ映画も観たくなる。そして、「花の里ロス」で推理力減退?の右京さんに救世主が…2021/11/02
akogoma@灯れ松明の火@SR推進委員会
6
(登録漏れ)シーズン18下巻(通算48冊目)2021/09/18
くらさん
3
2021年最初の一冊。今回も面白くて一気読みしてしまった。個人的には「善悪の彼岸」が好きな展開だった。 キャラクタの魅力はもちろん、組織としての正義と一人の警察官としての正義とのあり方などこれからも右京さんの背中を追いつつ楽しませていただきたい。2021/01/01