出版社内容情報
触れるだけで人を貴族にする恐ろしい力を持つ女性エレノアは、この力を治そうと夫ウィチャリーと旅を続けていた。彼女は幼い頃Dと出会っていた。恋人を殺された女武器職人クルトはDに敵討ちの助太刀を頼む。一同はローランヌ男爵の館へと向かい……。
内容説明
触れたものを吸血鬼にする特殊な力を持つ女性エレノアは、力を消すため夫と旅を続けるが、過去を想う時その瞳には深い翳が落ちる。凄腕の女武器職人クルトは恋人を殺したローランヌの仇討ちのためDを雇う。一同は彼の館で相見え…。ローランヌの正体とは一体?エレノアの翳の理由とは―。
著者等紹介
菊地秀行[キクチヒデユキ]
1949年、千葉県に生まれる。青山学院大学卒業。1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー後、“吸血鬼ハンター”“魔界都市ブルース”“妖魔戦線”“魔界医師メフィスト”シリーズ等を精力的に執筆。日本推理作家協会会員。SF・ホラー映画愛好家としても有名である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
53
触れたもの全てを吸血鬼に変えてしまうエレノアと、妻を守る旅を続けるボリス・ウィッチャリー。目指す先は人を殺さない貴族ローランヌ男爵の領地。エレノアの秘密、ローランヌの謎が語られぬまま、Dは女武器屋ケルトとウィッチャリー夫婦を追う。なかなかの珍道中。ケルトと左手さんの掛け合いが楽しい(苦笑)。エレノアの病(呪い?)はローランヌによって治療できるのか?あまりに急展開な後半は急ぎすぎだよ~。ラスト50ページで登場人物の大半が“ナレ死”とは・・・。もっとじっくりエレノアの哀歌を聴いてみたかったってば・・・。2025/02/02
おかむー
47
吸血鬼ハンターシリーズ37作目は質の低下が激しかったここ数作からすれば「よい」と「マシ」の間ぐらいか。『もうすこしです』。恋人の仇・ローランヌ男爵を追う武器職人の女・ケルトと同行するDは同時に、触れただけで人を“貴族もどき”に変えるエレノアとその夫ボリスのウィチャリー夫妻を追う。正直いえば、タイトルである“魔女歌”や序盤での“移動地所”などが後半ほぼ忘れられていたり、マシになったとはいえ脇役の扱いや描写のわかりづらさはやはり雑である。今作の救いは憎めない個性のローランヌ男爵、その存在に尽きる。2020/07/26
しゃお
30
今回は戦闘シーンもイメージしやすかったですね。Dと左手、左手とケルトとのやり取りもテンポ良くて可笑しかったです。何より今回はDの登場、活躍場面が多いのが嬉しい。ウィルクやチャドス、ブルギッテに関してはもう少し肉付けが欲しいところでしたが、全体的にダレる場面もなく、明かされきれなないエレノアの謎やラストの窓の向こうの存在など、読者の想像に委ねる部分も良かった。それにしてもケルトにとって風の音は熄んだのでしょうか。そしてDが薔薇の道を歩いた後の描写についてはどういう事?これまでそういった描写ってありました?2020/07/23
りんふぁ
2
今回も美しゅうございました。2023/03/31
ヘンモコ
2
哀しいです…哀しいなぁ〜 次の旅へ…2021/07/17
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- 和書
- 壁を、ドン。