出版社内容情報
【文学/日本文学小説】空翔ける人々が暮らす街。北部辺境地に向かう移送用の飛空艇の中で、Dは罪人として貴族生命研究センター行きとなったハイランド公爵を護送する一行と出会う。多くの人間や貴族の恨みを買い、命を狙われている公爵の護衛を依頼されるが……。
菊地秀行[キクチヒデユキ]
著・文・その他
内容説明
さまざまな思惑を抱く客を乗せて、旅客機が“北部辺境区”へ向けて離陸した。だが、安穏の空の旅とはならない。“西部辺境区”で大殺戮を行い罪人として護送中のハイランド公爵の眠る棺が乗っていたのだ。公爵をめぐる貴族たちの毒牙がさらには残虐無比の空賊が、飛行体に乗り合わせたDと乗客に襲いかかる!
著者等紹介
菊地秀行[キクチヒデユキ]
1949年、千葉県に生まれる。青山学院大学卒業。1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。日本推理作家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
66
なんともヤンキー臭の漂うタイトルに苦笑せざるをえない“D”新作は、読みからすれば恐竜が登場するかと思わせといて主題は“飛行”、貴族を護衛する空の旅というひと捻りを加えてきた。『もうすこしです』。開始からはや35年、貴族絡みの伝奇ロードノベルというテンプレながら毎回趣向を凝らしてくる尽きないアイディアは感嘆せざるをえない。がしかし、近年の作品では状況の描写が雑で場面を理解しづらく感じるのは俺だけだろうか?あり得ない怪異や死闘を描くからこそ、それを理解させるだけの描写にはこだわってほしいところだなぁ。2018/04/15
眠る山猫屋
48
こ、これは………楽しそうに描かれているのかなぁ、菊地先生。でも正直な処、それだけなエピソードだった。物語は駅馬車スタイル・航空機版。神祖へ至る道としては(相変わらず)寄り道の域を出ていないように思えるし、敵役のハイランド公爵もなんだかブレていて、何をしたかったのか解り難い。というか立派な紳士なんだか悪玉なんだか・・・。他の乗客も同様。一番ダメージを受けたのは“結び紐”のエピソード。たまたま墜落した場所が、結び紐の呪縛を解く寺だったって、どんだけご都合主義なんだか・・・。残念無念また次巻(読み続ける・笑)。2021/01/23
しゃお
19
〈吸血鬼ハンター〉シリーズ33。あとがきで述べられていたように、著者自身がノッて書いているのはよく分かった(笑)。でも、偶然過ぎたり無駄なエピソードがあったりと、飛行体に乗り合わせた搭乗者たちも個性的だっただけに、もっと本筋に集中して描いてくれると、読者もノッてより楽しんで読めたかもと思うと惜しい気がします。それでも今回は著者のノリが伝わってきて楽しめました。2018/05/21
中島直人
14
あとがきに著者も書いているように、勢いのまま書き散らかした感満載。素材に対する思い入れがあるので、ノリ?だけで楽しめるが、もう少し大事に書いて欲しいです。2018/05/17
お腹ボン!
5
飛行機の乗客たちは分かり易い顔ぶれで、途中から乗った人達も期待を裏切り、派手に邪魔した訳でもなく、いつも通りの感じ。Dが乗り遅れて並行飛行して乗り移ったとこは凄かった。なんか、いつまでも同じような流れで飽きてきた。最後まで見届けたかったけど、ちょっと休憩しようと思う。2021/02/04