出版社内容情報
右京は休暇を利用して大学時代の友人に会うためにアラスカを訪れるが、そこでは野生の熊に襲われる事件が起きていた。第2、第3の被害者が出るが凶暴な人食い熊も射殺され、事件は落着かと思われたところに……。スピンオフの第5弾、文庫化!
内容説明
杉下右京は東大法学部時代に知り合った動物写真家・パトリシアに招かれて、アラスカを訪れる。雄大な風景に惹かれる右京だったが、人食い熊による事件が頻発していることを知る。やがて熊も射殺され、誰もが一件落着かと思ったが、右京は不審な点に気づいて…。
著者等紹介
碇卯人[イカリウヒト]
1960年福岡県生まれ。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブに所属する某ミステリ作家の別名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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future4227
54
甲斐亨逮捕後、無期限停職処分を物ともせず、のんきに海外旅行なんぞに行ってしまう図太さが凄いな。そして杉下右京が行くところに必ず事件あり。事故で処理されるようなものでも右京さんの目は誤魔化せない。たちまち難事件へと発展する。停職中でも結局仕事しちゃうまさに多忙な休日。今回の二つの事件には偶然にも熊が絡む。おかげで右京さんの膨大な知識に、熊の生態に関する知識が加わることになる。収録作『天空の殺意』は貫井徳郎氏の『乱反射』を想起させる悲哀観漂う作品だった。 2018/10/01
かめりあうさぎ
27
ドラマではシーズン13の最後で三代目相棒の甲斐享が特命係を去り、杉下右京は無期限の停職処分を受ける。本作は、その休職を利用して右京さんがアラスカと知床を旅行中に起きた2つの事件を描いています。どちらも中編でこじんまりとしている中にも伏線がしっかりとあり、推理が楽しいミステリだった。ドラマ版は社会派色が濃いですが、小説の杉下右京シリーズは探偵小説感が強いです。しかし、タイトル通り多忙だな、右京さん。どこに行っても事件に巻き込まれるのは名探偵の宿命だ。2018/02/24
RED FOX
15
「あまりカリカリしないほうがいいですよ。怒りというのは生産性の低いエネルギーの発散ですから」右京さんの推理が楽しめる中編2作。知床、いってみたい。2020/02/28
桂 渓位
9
相変わらず、どこに行っても事件に遭遇する右京さん✨ 天空の殺意では、スーツ姿で山登りしちゃいます✨ こうなったら、スキューバダイビングやスカイダイビングの際も、スーツでお願いしたいですね(笑) 2023/06/24
てぃと
6
シリーズ5作目。今回のテーマは休日(休職?)中の旅行先の出来事。相変わらずどこに行っても事件に巻き込まれる、いや、事件にハマる右京さん。様々な出来事の真相に導くいつものスタイルは「さすが!」としか言いようがありません。気楽にサラっと読めるオリジナル小説です。相棒ファンなら是非どうぞ!2018/06/16
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- 和書
- 重城保日記 〈第7巻〉