出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】生きていくためにはお金が必要だけど、お金を稼ぐことに縛られすぎると不自由になる。ぐでたまと一緒にマルクスの『資本論』をひもといて、お金、そして働くこととの上手なつきあいかたを考えよう。好評「Ichigo Keywords」シリーズ第8弾。
朝日文庫編集部[アサヒブンコヘンシュウブ]
内容説明
19世紀ヨーロッパの思想家マルクスの『資本論』には、お金を稼ぐことにとらわれ、無理をして働き、大切な人生を見失わないための心得が説かれています。働くこととお金の関係について、ぐでたまと一緒に少しだけやる気を出して学びましょう。きっと気持ちがラクになるはず…。
目次
この世の中にあるモノは本当にすべてお金で買える?
欲しいものがありすぎる。買っても買っても、キリがない。
高価なものを買っても、使わなければただのゴミと同じ。
みなさんのおかげで、いつも楽させてもらってます。
ノークレーム・ノーリターン。だから人気モノなんだ。
やっぱり、ゴールドは最強!?いつの時代も価値が不変って、すごいこと。
他人から見れば無駄。でも、自分にはとっておきの宝物。
つらい仕事、面倒な人間関係。ぜんぶ捨てて、一人で生きられたら楽なのに。
ぐでたまだって、信用さえあれば、「お金」になれる!
今月は、いくらある?通帳を見るのが、密かな楽しみ。〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
89
はじめにで「マルクスは働く人こそが一番、尊い。お金を稼ぐことに翻弄されすぎないようにと説いています」とある。資本論は読んだことないけど良いこと言うのねと少し身近になる。さて、これは優しい言葉で働くこととお金を稼ぐこと、消費について教えてくれる。例えば「安ければ、なんでもいいってわけじゃない」←資本論第1巻10章相対余剰価値の概念 流行の安いものは嬉しいがその安さはどこから生み出されているのかを考えることもが大切だと書いてある。『アンダークラス』を読んだばかりで頷く。やりがいは大事だが騙されるな にも共感。2021/11/10
コウメ
51
ぐでたまが好きで読んだ。一言ずつ書いてあってぐでたまのキャラが最大限に引き出されている1冊。_( _ ´⚰︎` )_グデー読みやすい。/どんな人でも使えるシンプルな仕組みを考えよう。/「こうなったら便利かも」そんな素朴な気持ちが発明の源/代わりの利かない唯一の存在。それを目指そう。/一人勝ちをせず、みんなで少しずつ幸せにる/ムダなこと、バカらしいことをどんどんやろう/その成功は、過去の誰かの仕事のおかげかもしれない/貧乏に慣れるのは難しい。けど、贅沢にはすぐに慣れる/2019/05/25
しゅてふぁん
48
本屋さんで目について(手にしたら欲しくなるのは承知の上で!)手に取ってしまった。可愛らしいぐでたまに全部持っていかれそうになりながら『資本論』について書いてある文章を読む、、、ぐでたまに気をとられて内容が頭に入ってこない(^^;; 資本論の中身をチラ見するのにはいいのかもしれない。2019/05/11
くろうさぎ
21
いよいよシリーズ最後の9冊目。こちらも原著は未読。ぐでたまは、あまり馴染みのないキャラクターでしたが、ほぼいつものペーっとしてる姿を見てると肩に入った余分な力も自然と抜けてきます。内容は仕事や働き方についてのことですが読んでいてハッとさせられることや参考になることが多いです。シリーズ通して読めましたが、久しぶりにサンリオキャラクターに触れ、可愛らしさに癒されつつ、ためにもなってよかったです。2020/09/08
またの名
16
発案者の狂気のひらめき度が心配。ぐでぐで怠惰に生き延びている無気力なキャラぐでたまが労働者のための超意識高い理論書を一緒に読み解いてどうするのかという疑問に追い打ちをかけるように、時々ぐでたまが説教臭い説明から離脱しそうになる絶妙な不調和から生まれる調和。脱力イラスト、処世訓風の短いフレーズ、ちょっとだけ詳しい説明、原典からの引用と四段階のレベルで一つの項目が展開しどの水準の読み手でも近づける作りは、啓蒙的な薄い本を書いたマルクスでも達成できなかった民衆目線。しかし、資本論が届くべきなのはまさにその水準。2018/06/30