出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】世界最大の都市であった江戸で、最も栄えた遊興場所・吉原。340年もの長きにわたって存続し、あらゆる男たちを魅了した理由には、吉原特有の強固で狡猾なシステムがあった。その仕組みと実態を解き明かす、江戸・吉原好き必読の一冊。
内容説明
最新の文化やファッションの発信地でもあった江戸最大の遊興場所・吉原。340年もの間、人々を魅了し続けた理由、遊女の1日のスケジュール、花魁と一晩過ごすと現代ではいくらかかるのか…浮世絵と図版満載で、吉原がもっと身近になる、時代小説・吉原ファン必携の書。
目次
第1章 吉原はこんなところ
第2章 遊女の境遇
第3章 妓楼の人々と内部の構造
第4章 吉原の各種商売、働く人々
第5章 吉原の遊び方
第6章 遊女の生活と教育
第7章 吉原の暗黒
第8章 客のいろいろ
第9章 年中行事と紋日
第10章 火事と仮宅
第11章 吉原の歴史
著者等紹介
永井義男[ナガイヨシオ]
1949年福岡県生まれ。作家。東京外国語大学卒業。97年『算学奇人伝』で第6回開高健賞を受賞し、本格的な作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
253
【読メ遊廓部】こんちは、わっちァ、はした女郎じゃおざんせん。ちょうど三分のミカママざんす。遊廓文化について、大雑把には知ってたつもりだけど、この永井さんの「事典」はまさにその大雑把な知識のスキマを埋めてくれるような秀作。当時の遊女たちの過酷な生活ぶりには、心がキリキリ痛む。せめてそんな日々の中、少しでも気の休まる楽しいことがあったことを願う。遊廓部バイブル認定。2017/08/13
ann
60
コミュ課題本。吉原遊廓の内外の基本がわかりやすく書かれている。遊廓モノを読む時の、優れた水先案内になる本。2016/10/29
リキヨシオ
23
時代小説「みをつくし料理帖」で主人公の親友が在籍した「吉原」。読んでいると物語の分岐点となる吉原が気になった。数々の時代小説に登場する江戸幕府公認の遊郭「吉原」の歴史と内部と内情が説明された事典本。1618年から営業を開始した「元吉原」は、1657年浅草に移転して「新吉原」として営業を開始する。時代小説に登場する吉原の多くは浅草の「新吉原」で営業は1958年まで続いた。2万7百坪という広大な土地に1万人の人間が生活し、そのうち3千人が遊女だったという。この本を読むと時代小説がより一層楽しめる事間違いない!2015/11/13
鬼灯の金魚草
20
コミュ課題図書:細かいところまで実によく判る。吉原にいたほうがご飯が食べれたというのは意外でした。でも考えてみればそうだ、すっごい体力勝負だし、医療も発達してない頃なのだから。ああ切ない。2016/10/24
*+:。.もも.。:+*
13
【読メ遊郭部】正に辞典。巻末には索引も付いてる。内容も分かりやすい。特に良かったのは金額と時間。現代に合うように説明されてるのが親切。2017/09/30
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